ACTION ON FISTULATMは、フィスチュラ基金が立ち上げた取り組みです。このプログラムは2014年に開始され、アステラスの欧州子会社であるアステラス ファーマヨーロッパ Ltd.がフィスチュラ基金に資金を拠出しており、2020年までに合計で4,500人以上の患者さんを治療することを目標にしていました。

2014年以降、このプログラムによりケニアで4,738人*1の産科フィスチュラ*2の患者さんの生活が改善されました。

2014年から2017年の第1段階では、フィスチュラ基金とアステラスが共同で資金を拠出し、アステラスはプログラム全体の約50%に当たる約150万ユーロ、残りはフィスチュラ基金が拠出しました。第1段階では、産科フィスチュラの患者さんの生活改善とケニア国内で手術による治療を提供できる医師の育成に取り組みました。

また、フィスチュラ治療ネットワークを確立し、連携する6病院が日常的に手術を提供できる体制を整備しました。

第2段階は2017年から2020年までの予定であり、アステラスはフィスチュラ基金への支援を継続します。アステラスはプログラム全体の約25%に当たる約75万ユーロを拠出し、残りはフィスチュラ基金が拠出します。第2段階では、治療インフラの強化とより多くの産科フィスチュラの患者さんへの手術の提供を目指しています。例えば、フィスチュラ治療ネットワークに連携する病院を8病院に拡大する、フィスチュラ専門外科医を新たに6人育成する、フィスチュラ専門看護師を新たに10人育成することを目標にしています。また、治療を受けた産科フィスチュラの患者さんが社会復帰できるよう、心のケアや経済的な支援、就労のサポートなどにも取り組みます。そのために、フィスチュラ治療ネットワークに連携するサポートグループを20グループ設立する予定です。
 

*1 2019年3月31日時点
*2 産科フィスチュラ:救急医療を利用できない状況下での長期にわたる分娩により膣と直腸、または膀胱との間に孔(あな)が形成される疾患で、大便失禁や尿失禁を誘発します。先進国では実質的に根絶されていますが、UNFPAによればケニアでは依然として年間3,000例の新たな症例が生じていると推定されています。患者さんは疾患による異臭のため深刻な差別に悩まされ、家族や友人、隣人から距離を置かれることも少なくありません。教育や雇用の機会から遠ざけられて孤立と貧困の中で生きることを強いられる場合もあります。

フィスチュラ患者さんの画像1
フィスチュラ患者さんの画像2
疾患啓発を行うフィスチュラ患者さん 社会復帰サポートの場に参加する治療を受けたフィスチュラ患者さん

Action on Fistula™プログラムの進捗(2014年5月-2019年3月)

手術により完治した患者数 4,738名
研修によりフィスチュラ治療の
標準技能認定を取得したケニア人外科医数
9名
フィスチュラ治療ネットワークの病院数 6病院
FIGO*1認定の
フィスチュラ治療研修センター
Gynocare Women’s and Fistula Hospitalを設立
活動を展開したケニアのカウンティ*2 47カウンティ
コミュニティの健康ボランティア育成数 350名
地域に展開した活動数 14,677の活動を実施
フィスチュラの知識を届けた
コミュニティメンバー数
1,303,257名

 

*1 FIGO: International Federation of Gynecology and Obstetrics (国際産婦人科連合)
*2 ケニアには47のカウンティ(地方行政区)が設置されていて、地方自治を担当しています。カウンティの下にはサブカウンティ、区、村という区画が設置されています。