アステラスは、健全な地球環境の維持は持続可能な社会の構築の重要な課題であると同時に、事業活動を継続する上での重要な課題であると考えています。アステラスが持続可能な成長を遂げるためには、気候変動問題や環境汚染、廃棄物処理など地域環境に影響する課題に対して、社会が企業に求める責任を果たす必要があります。
長期的な時間軸とグローバルな視点から企業のあるべき姿を描くとともに、地域社会における課題に対しても継続的に取り組み、地球環境と調和した企業活動を進めていきます。

環境行動計画

アステラスは、環境・安全衛生ガイドラインの主要な項目についての短期的・中期的な活動目標として「環境行動計画」を設定し、数値目標の達成に向けた取り組みを行っています。

環境行動計画は、前年度の進捗状況や社会情勢などを踏まえた定期的な見直しにより新たな項目の追加やさらに高い目標への変更などを行うローリング方式で運用しています。

気候変動に関する環境行動計画は、2016年のパリ協定に沿った削減目標を企業が設定することを推奨するScience Based Targetsイニシアチブ(SBT, 科学的知見と整合した削減目標)よりSBT認証を受けました(2018年11月)。資源対策および廃棄物管理の環境行動計画は、継続して良好な管理が出来ています。それぞれの目標年度に向け、継続した取り組みを推進しています。2018年度の実績は以下の通りです。

2018年度の実績は、以下の通りです。

環境目標についての2018年度実績(概要)

項目 目標 2018年度実績
気候変動対策  温室効果ガスの排出量(スコープ1+2)を2030年度までに30%削減する(基準年:2015年度)
   (基準年度の排出量:211千トン)
基準年度比:8.5%減
(排出量:193千トン)
温室効果ガスの排出量(スコープ3)を2030年度までに売上当り20%削減する(基準年:2015年度) 基準年度比:10.1%減
資源対策   水資源生産性を2020年度末までに、2005年度実績の2.5倍程度に向上する
対象:国内外の研究、生産サイト
指標:売上収益(十億円)/水資源投入量(千m3
水資源生産性
2005年度比 3.0倍
廃棄物管理  廃棄物発生量原単位を2020年度末までに、2005年度実績の20%程度に改善する
対象:国内外の研究、生産サイト
指標:廃棄物発生量(トン)/売上収益(十億円)
廃棄物発生量原単位
2005年度比 22%
生物多様性 生物多様性指数を2020年度までに、2005年度の3倍に向上させる。 生物多様性指数
2005年度比 2.7倍

事故・緊急事態への対応

天災や偶発的な事故により引き起こされる緊急事態による環境への影響や災害を防止し、被害を最小化するため、優先度の高いリスクについて具体的な対応手順を作成しています。また、定期的な教育・訓練を実施し、その有効性や連絡体制、役割分担の再確認・再検討を進め、環境リスクの低減に努めています。
特に河川の汚染、公共下水処理場のトラブルにつながる水域への有害物質の流出は、地域社会に対して重大な影響をもたらす恐れがあります。事故・緊急事態の発生に備え、バックアップ設備の設置など、環境汚染を防止できるシステムを計画的に整備し、汚染リスクの低減に努めています。また、事故やトラブルを回避するために、排水処理設備の運転管理の適正化と最終排水口での監視・測定の強化に努め、関連する排水基準への適合性を確認しています。

環境関連法規の遵守状況  

過去5年間、アステラスの事業所において環境関連の法規制に違反する事例、および訴訟はありませんでした。なお、過去5年間の自治体と結ぶ公害防止協定値を超える事象がありましたが、行政への報告を行い指導に基づいた対処をしています。
● つくば東光台事業所: 騒音(2017年度)
● つくば事業所: 騒音(2017年度)

環境関連の事故・苦情  

2018年度は、環境関連の事故はありませんでした。なお、2015年度には高萩事業所の医薬品製造工程において、反応容器の圧力が通常より高くなったことから、発生するガスの一部を大気に放出する事故がありました。排出したガスが大気汚染防止法の特定物質に該当することから、再発防止策を含む事故報告を行いました。

本事故以外の過去5年間(日本)における環境関連の事故はありません。

事業所の活動に伴う環境に関連する苦情について、つくば研究センターの近隣住民より夜間の騒音に関する苦情が寄せられました。状況改善に向け対策を継続しています。

土壌調査

2018年度、富山技術センターにおいて土壌汚染対策法に基づく汚染区域の指定が行われました。工場棟新設工事において、行政と相談しながら汚染の拡散防止措置を行い、適切に対応しています。

基準超過をした物質は以下の通りです。
 ひ素及びその化合物
 ふっ素及びその化合物

なお、過去5年間の土壌調査の結果、本件以外に汚染が発見された事例は次の通りです。
● 旧加島事業所:汚染区域の指定(2016年度)