細胞医療


細胞医療には、幅広い疾患領域のアンメットメディカルニーズを満たすことができる無限の可能性があります。その一方で、世界の医療システムにおいて細胞医療はまだまだ初期段階に位置し、一部の疾患の治療にのみ適用されています。この2つの事実が、VISION「科学の進歩を患者さんの価値に変える」を掲げるアステラスが細胞医療に取り組む意義なのです。科学はどのように進歩していくのか、他に治療法が存在しない患者さんをどう助けるのか、私たちが探求すべきことは数多くあります。

ここ数年の間に、アステラスは広範な細胞種ポートフォリオを構築するための技術を獲得、開発してきました。アンメットメディカルニーズの高い疾患を治療するために細胞医療の可能性を徹底的に探究し、患者さんに価値を提供するために、さまざまな疾患領域の第一人者と協力を進めています。私たちは、治療プログラムの開発に最新のテクノロジーを導入することにより、急速に発展しつつあるこの新しい分野にブレークスルーを起こせるよう努めています。私たちの目標は、あらゆる患者さんに適用可能な「既製品」ともいえる細胞医療を開発することであり、細胞科学と遺伝子科学を融合し、次世代細胞医療の開発に取り組んでいます。細胞医療分野の開発に日々私たちはワクワクして取り組んでいます。なぜなら、私たちの科学的知見に基づき、患者さんに真のイノベーションをもたらすことができると信じているからです。
 

アステラスの「細胞医療」では、以下のリードプログラムに取り組んでいます。

臨床段階で最も進んでいるプログラムは、萎縮型加齢黄斑変性患者の視力改善を対象とした網膜色素上皮細胞プログラムです。私たちは、その他にも視細胞前駆細胞、角膜内皮細胞、網膜神経節前駆細胞といった複数の眼科領域における細胞医療プログラムを有しています。眼科領域以外では、血管芽細胞由来間葉系幹細胞プログラムがあり、これは免疫応答を含む広範な症状、疾患に適応できる可能性があります。このほかに重症下肢虚血や肺高血圧症などの分野で価値をもたらす可能性のある血管前駆細胞プログラムがあります。
 

アステラスが外部パートナーに期待するアセット、ケイパビリティおよび人材 

私たちは細胞医療の可能性を実現するために必要な様々なケイパビリティに関する専門性を蓄積してきています。鍵となるのは、多能性幹細胞の供給、ユニバーサルドナー細胞技術、そして遺伝子編集と分化です。さらには標準化、品質保証、GMP(医薬品および医薬部外品の製造管理および品質管理の基準)に関する知識、凍結融解技術、製剤技術を確立させ、研究段階から、臨床で実際に使用する細胞の製造へと発展させていく必要があります。私たちは価値を創造し提供するケイパビリティを進化させ続けており、細胞医療の開発を加速させるために専門性とケイパビリティを持つパートナーとの協働を必要としています。

【アセット、ケイパビリティ】

  • ユニバーサルドナー細胞および免疫クローキング技術を含む免疫回避アプローチ
  • 細胞の成熟および/または治療効果を増強するための制御可能な遺伝子発現のための遺伝子工学的アプローチ
  • 患者のアンメットメディカルニーズが最も高い領域を理解し、細胞医療の効果を最も期待できる患者を特定するのに役立つ、さまざまな病態におけるリアルワールドのエビデンスと患者のオミックス (ゲノミクス、トランスクリプトミクスなど)データセット
  • 細胞医療に適用できる自動化、凍結保存、および/または標識/追跡技術

【人材】 

  • 遺伝子組み換え細胞医療の開発における薬事およびCMCのノウハウ
  • 網膜変性、血管疾患、自己免疫疾患などの様々な疾患領域における組織病理学および前臨床/臨床の専門知識

 

Message from Primary Focus Lead

AIRM社長からのメッセージ

社長 博士(薬学)
志鷹 義嗣
アステラス インスティチュート フォー リジェネレイティブ メディシン

細胞医療の科学とその医療への応用にはまだ発見すべきことが多くあり、細胞医療は患者さんとイノベーターにとって大きな期待がもてる領域となっています。アステラスでは、細胞医療の実現に必要なケイパビリティ、資源、専門性、テクノロジー、ポートフォリオの獲得に大きな投資をしてきています。将来を見通し、細胞医療の可能性を実現するためにどのような貢献ができるかを考えることが、成功するためには必要不可欠だと私たちは考えています。前進するためにはパートナーとの協働が不可欠です。同じような考え方をお持ちの方々と、ぜひ一緒にコラボレーションしていきたいと考えています。

 

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