アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、自社創製のBAFF/APRILデュアル拮抗薬プログラムを、Vitesse Biologics, LLC(米国、カリフォルニア州、以下「Vitesse社」)が設立したThunderbolt Pharma, Inc.(米国、カリフォルニア州 President and CEO: David Collier、以下「Thunderbolt社」)へ譲渡し、Thunderbolt社の株式を取得する契約を締結しましたのでお知らせします。

   Thunderbolt社は、Baxalta Ventures(米国、イリノイ州、以下「Baxalta社」)、Mayo Clinic(米国、ミネソタ州)及びVelocity Pharmaceutical Development, LLC(米国、カリフォルニア州、以下「Velocity社」)の3社が出資するVitesse 社が設立した会社で、免疫科学、血液、がんの領域における抗体及び蛋白質を基礎とする治療法の開発に注力しています。今後、Thunderbolt 社がBAFF/APRIL デュアル拮抗薬プログラムを用いて、全身性エリテマトーデスとその他のB細胞関連疾患治療薬の開発を行っていきます。

 

   BAFFとAPRILはあらゆる免疫細胞から発現するサイトカインの一種で、免疫に関わるB細胞の産生、分化、増殖に重要な役割を果たします。同プログラムを用いた治療薬開発の概要は以下の通りです。

・Baxalta社、Mayo Clinic及びVelocity社はそれぞれ、同プログラムに伴う開発費用を負担する。

・Baxalta社は、国際的な商業化を目指した抗体及び蛋白質製剤の開発、並びに生産能力の提供を行う。

・Mayo Clinicは、前臨床試験のための化合物候補の選定、対象疾患、並びに第I相臨床試験の設計及び実行のアドバイスを行う。

・Velocity社は、対象患者さんの特定、初期段階の薬物候補の選定、前臨床試験の設計及び実施を指揮し、初期の臨床試験計画書のアドバイスを行う。

   Baxalta社のJohn Orloff, M.D.(Head of Research & Development and Chief Scientific Officer)は以下のように述べています。「アステラスから譲り受けたBAFF/APRILデュアル拮抗薬プログラムとThunderbolt社の創造力を融合することで、このプログラムの開発を加速し、アンメットニーズの高い疾患に苦しむ患者さんへ革新的な新薬をお届けできる可能性ができたことを嬉しく思います。Thunderbolt 社はVitesse社により設立された初めての会社であり、私たちは新たなコンセプトと技術の探求を通じてポートフォリオを継続的に構築していきたいと考えています。」

   また、Mayo ClinicのCenter for Clinical and Translational Science(CCaTS)のAndrew D. Badley, M.D.(Director of Drug Discovery and the Office of Translation to Practice)は、「新薬開発において斬新なモデルとなる会社を設立できたことを嬉しく思います。Mayo Clinicの研究者の科学及び臨床経験の知見と、我々のパートナーの新薬の開発・製造の専門知識を活用することにより、B細胞関連疾患の治療薬開発を加速するものです。」と述べ、「Mayo Clinicの研究者は、現代と未来の人々へ、希望と健康をお届けできる機会を追求します。」と話しています。

   さらに、アステラス製薬の上席執行役員・経営戦略担当である安川 健司は、本提携について次のように述べています。「免疫科学、血液及びがんの領域で強みを持つBaxalta社、Mayo Clinic、Velocity社が、BAFF/APRILデュアル拮抗薬の開発を進めることを嬉しく思います。今後、全身性エリトマトーデスやその他のB細胞関連疾患に苦しむ患者さんに画期的な治療薬をいち早くお届けできることを期待しています。」

   アステラス製薬は外部資源を活用することでアンメットニーズの高い疾患領域において画期的な治療薬を患者さんへいち早くお届けする試みを今後も継続して行ってまいります。

以上

アステラス製薬について

アステラス製薬株式会社(http://www.astellas.com/jp/)は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを経営理念に掲げる製薬企業です。既存の重点疾患領域である泌尿器、がん、免疫科学、腎疾患、神経科学に加えて、新たな疾患領域への参入や新技術・新治療手段を活用した創薬研究にも取り組んでいます。さらには各種医療・ヘルスケア事業との融合による新たな価値創出にも挑戦しています。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。

Thunderbolt Pharma, Inc.について

Thunderbolt Pharma, Inc.はBaxalta社、Mayo Clinic及びVelocity社により組織されたユニークな共同研究モデルであるVitesse社により設立された最初の会社で、免疫科学、血液及びがんの領域における抗体及び蛋白質を基礎とする治療法の開発に注力しています。Baxalta社、Mayo Clinic、Velocity社及びアステラスが株主となっています。

Vitesse Biologics, LLCについて

Vitesse Biologics, LLCは、カリフォルニア州サウスサンフランシスコを本拠とするデラウェア州法人で、免疫学、血液学及び腫瘍学の分野における抗体及び蛋白質を基礎とする治療法を開発しています。

Baxalta Incorporatedについて

Baxalta Incorporated(NYSE:BXLT)は、免疫学、血液学及び腫瘍学の分野における希少疾患や十分な治療を受けられない症状のための治療法を開発し、製造し、商品化する生物薬剤界の世界的なリーダーです。患者の生活に意味のある影響を与えるという情熱に動かされて、Baxalta Incorporatedの幅広く多様なパイプラインには、斬新なメカニズムを持つ生物薬剤や、遺伝子療法などの先進の技術プラットフォームが含まれています。Baxter Internationalから分離後の2015年に発足し、生物薬剤におけるBaxaltaの遺産は数十年の範囲に及びます。Baxalta由来の薬剤は100を超える諸国で販売されており、最先端の遺伝子組換生産や血漿分画などの生物学的生産事業を12施設にわたって進めています。Baxaltaは、イリノイ州北部に本社を構え、マサチューセッツ州ケンブリッジにGlobal Innovation Centerを有し、世界中で17,000人の従業員を雇用しています。

Velocity Pharmaceutical Development, LLCについて

Velocity Pharmaceutical Development, LLCは、高度な仮想管理モデルを使用した臨床概念証明に対応する、将来有望な薬物候補の開発に特化した医薬品会社です。Velocity社は、臨床試験の開始から一般に1年以内、又は最初の臨床試験データが生成された後1年以内の将来の臨床での有効性確認の取得に努めています。Velocity社はその後、(一般に第II相臨床試験の実施により)臨床における有効性確認を行うことを目的として、各薬物候補の開発プログラムを管理します。臨床での有効性確認後、Velocity社は各プログラムを開発する大手医薬品会社を探します。Velocity社は、魅力的な薬物候補や対象となる市場の特定、並びに臨床試験の設計及び管理の専門知識を有する経験豊富な臨床開発チームを備えています。この専門チームは、従来型のバイオテクノロジー企業特有の高額な経費や不均衡なインセンティブを避けるために、複数の資産会社を管理します。Velocity社は、この画期的な資本効率の良いモデルが、アンメットニーズの領域で革新的な新薬を生み出すことを目指しています。同社は、カリフォルニア州サウスサンフランシスコに所在します。詳細情報は、www.vpd.netをご覧ください。

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