アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、過活動膀胱治療剤「Myrbetriq®」(一般名:ミラベグロン)の新剤型である懸濁液用顆粒(経口徐放性製剤)と、既存の錠剤(徐放性製剤)について、3歳以上の小児における神経因性排尿筋過活動(NDO:Neurogenic Detrusor Overactivity)への適応に関し、米国食品医薬品局(FDA)からそれぞれ承認を取得しました。錠剤については、3歳以上かつ、体重35kg以上の小児が対象になります。また、FDAの規定を満たしたことにより、米国における「Myrbetriq®」の独占販売期間が6カ月延長されました。

 「Myrbetriq®」は、NDOを抱える小児を対象にFDAから承認を取得したファースト・イン・クラスの治療剤になります。これまでNDOに対する治療選択肢は、計画的に排尿することのほか、カテーテルの挿入や手術など侵襲的なものに限られていました*1。また、治療せずに放置すると、NDOは尿路機能の低下につながる可能性があるため*2、侵襲性の低い有効な治療法が待ち望まれていました。

 NDOは神経の損傷が原因で起こる膀胱機能障害の一種で、不随意に膀胱が収縮することがあり、頻尿、尿意切迫感および尿失禁につながる可能性があります*1。NDOを抱える小児の85%が先天性脊髄欠損症である二分脊椎であると言われています*3

 「Myrbetriq®」懸濁液用顆粒は、錠剤を飲み込むことが困難な小児にも服薬しやすいよう開発された製剤で、2021年末までに米国で発売される予定です。錠剤はすでに米国で販売されています。

 このたびの承認取得は、3歳以上18歳未満のNDO患者を対象に、清潔間欠導尿法による導尿操作を用い、ミラベグロンの有効性、安全性、忍容性および薬物動態を評価した第III相試験(NCT02751931)等の結果に基づいています。

 アステラス製薬は、NDOを抱える小児患者さんに新たな治療選択肢を提供することを通じて引き続き泌尿器疾患治療へ貢献していきます。

 なお、本件によるアステラス製薬の業績への影響は、通期(2021年3月期)連結業績予想に織り込み済みです。

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