- EV-301試験およびEV-201試験コホート2の結果に基づく -
- Real‐Time Oncology Review を適用 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Seagen Inc.(以下、「Seagen社」)と共同で開発を進めている抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate:ADC)であるPADCEV®(一般名:エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))について、2つの生物学的製剤一部変更承認申請(supplemental Biologic License Application:sBLA)を米国食品医薬品局(FDA)に提出しました。

 第III相試験(EV-301試験)に基づく1つ目のsBLAは、PADCEV®の迅速承認を正規承認へ変更することを目的としています。第II相試験(EV-201試験)コホート2に基づく2つ目のsBLAは、PD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴があり、シスプラチン不適応の局所進行性または転移性尿路上皮がん患者への適応拡大を目的としています。

 FDAは、両申請に対しReal-Time Oncology Review pilot programを適用します。この制度は、安全で有効な治療法をできる限り早く患者さんが受けられるように、審査プロセスの迅速化を図ることを目的としています。

 1つ目のsBLAはEV-301試験に基づくものです。本試験は、白金製剤を含む化学療法およびPD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴のある局所進行性または転移性尿路上皮がんの患者を対象にPADCEV®投与群を化学療法群と比較しており、主要評価項目は全生存期間でした。本試験の結果は、2021年米国臨床腫瘍学会 泌尿生殖器がんシンポジウム(American Society of Clinical Oncology Genitourinary Cancers Symposium:ASCO GU)およびNew England Journal of Medicine*1で発表されました。

 2つ目のsBLAはEV-201試験コホート2に基づくものです。本試験は、PD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴があり、シスプラチン不適応の局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象にPADCEV®を評価しており、主要評価項目は盲検下独立中央評価により確認された客観的奏効率でした。本試験の結果は、2021年米国臨床腫瘍学会 泌尿生殖器がんシンポジウム(American Society of Clinical Oncology Genitourinary Cancers Symposium:ASCO GU)*2で発表されました。

 PADCEV®は2019 年に、PD-1またはPD-L1阻害剤による治療歴があり、かつ、術前または術後の補助化学療法として、あるいは局所進行または転移した状態において白金製剤を含む化学療法による治療歴のある、局所進行性または転移性尿路上皮がんを適応として米国で迅速承認を取得しました。PADCEV®は現在、米国でのみ承認されています。なお、日本と欧州において、エンホルツマブ べドチンは承認申請に向けた開発段階にあります。

 アステラス製薬は、患者さんに新たな治療選択肢を提供することでアンメットメディカルニーズの高い局所進行性または転移性尿路上皮がんの治療に一層の貢献をしていきます。

 本件については、米国において現地時間2月18日に対外発表しています。

以上

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