-    画期的な極小体内埋め込み型医療機器に関する技術と
バイオエレクトロニクス分野の世界トップタレントの獲得によりRx+®事業創出を加速  -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、iota Biosciences, Inc. (本社:米国カリフォルニア州、共同創業者兼共同CEO:Michel Maharbiz、Jose Carmena、以下「iota社」)との間で、アステラス製薬が米国子会社を通じてiota社を買収することに合意し、契約を締結しました。

 アステラス製薬とiota社は2019年8月に共同研究開発契約を締結し、アンメットメディカルニーズの高い複数の疾患を対象として、体内埋め込み型医療機器の詳細な仕様を検討してきました。本買収により、アステラス製薬はiota社独自の技術とバイオエレクトロニクス分野におけるトップタレントを獲得します。これまでの共同研究開発において見出したプロジェクトの開発を迅速に進めるほか、iota社独自の技術を用いた新たな疾患への適用および新規技術の開発に取り組むことで、バイオエレクトロニクス分野でイノベーションを生み出す拠点としてRx+®事業のさらなる加速を目指します。

 iota社は、バイオエレクトロニクス分野において優れた業績を誇るMichel MaharbizとJose Carmenaによって2017年に設立されたスタートアップ企業です。iota社は、電力供給および無線通信に超音波を用いた独自の技術を活用し、バッテリーやケーブルの搭載が不要なこれまでにない極小サイズ(数ミリ以下)の体内埋め込み型医療機器の開発を行っています。

 従来の埋め込み型医療機器は電力を供給するバッテリーや情報通信用のケーブルおよび大きな電子回路の搭載が必要であるため、サイズの小型化が難しく、多くの場合、その埋め込みに侵襲性の高い手術を要するという課題がありました。iota社の技術により、電力供給および無線通信に超音波を用いて極小の体内埋め込み医療機器を開発することでその課題を克服し、手術時だけでなく手術後の生活においても患者さんにかかる身体的な負担を軽減することが期待されます。

 昨年8月の提携以来、iota社の持つバイオエレクトロニクス分野の基幹技術と深い知見、アステラスの持つ生体や疾患理解における専門性や、創薬研究から上市への豊富な経験がもたらすシナジーによる共同研究開発を進めています。今後、それらの成果を含む複数プロジェクトの臨床試験を2020年代前半に開始予定です。

 アステラス製薬の代表取締役社長CEOの安川健司は、「iota社の技術は既存のプログラムだけでなく、まだ未着手の多種類の疾患への応用が期待できる基幹技術であると考えています。iota社のケイパビリティと私たちが医療用医薬品事業で培ってきた強みとの融合により、Rx+®事業のさらなる推進力になるものと期待しています」と述べています。

 iota社の共同創業者兼共同CEOであるMichel MaharbizとJose Carmenaは、「今後iota社とアステラス製薬は、それぞれの強みを活かし、疾患管理と治療のための革新的な新しいアプローチを提供することで世界中の人々に貢献していきたいと考えています。バイオエレクトロニクス医療の新しい時代の幕開けにおいて、アステラス製薬の支援のもとiota社が、その時代を牽引していければと思います」と述べています。

 本買収契約に基づき、アステラス製薬は、iota社の発行済み株式(アステラス製薬が保有する分を除く)を取得するための対価として契約一時金約1億2,750万米ドルを支払います。更に、iota社の株主(アステラス製薬を除く)は、取引完了後の一定期間内にiota社が所定のマイルストンを達成した場合に、最大で総額約1億7,650万米ドルの追加支払いを受け取る資格があります。今後、アステラス製薬は必要な法的諸手続きを経て、第3四半期(2021年3月期)中に買収を完了し、iota社を完全子会社化する予定です。

 また、アステラス製薬はiota社の活動拡大を推進するために、今後5年間で総額1億2500万米ドル以上を投資することにコミットしています。

 なお、本買収によるアステラス製薬の通期(2021年3月期)連結業績への影響は現在精査中です。

*アステラス製薬は米国子会社を通じて、シリーズA優先株式募集時からiota社に出資しています。

 


買収の概要

  1. 株式取得者:Astellas US Holding, Inc.
  2.  iota社の主要株主:Horizons Ventures, BOLD Capital Partners,
             Astellas Rx+ Business Accelerator LLC
  3. 株式の取得方法:現金(手元資金を充当)
  4. 対価:
    -    iota社の発行済み株式(アステラス製薬が保有する分を除く)を取得するための契約一時金として約1億2,750万米ドル
    -    一定期間内に所定のマイルストンを達成した場合に、最大で総額約1億7,650万米ドルの追加支払い
  5. 買収完了予定日:必要な法的諸手続きを経て第3四半期(2021年3月期)中

対象会社の概要

  1. 名称:iota Biosciences, Inc.
  2. 所在地:米国カリフォルニア州バークレー
  3. 代表者:Michel Maharbiz、Jose Carmena、共同創業者兼共同CEO
  4. 設立:2017年
  5. 従業員数:15名
  6. アステラス製薬との関係:アステラス製薬は米国子会社のAstellas Venture Management LLC(AVM)を通じて、2018年5月にiota社に出資し、現在は  Astellas Rx+ Business Accelerator LLCが株を保有しています。
    2019年8月にiota社と共同研究開発の契約を締結しています。

以上