‐New England Journal of Medicineと2020年ASCOで発表 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:安川 健司、以下「アステラス製薬」)は、Pfizer Inc.(本社:米国ニューヨーク州)と共同で開発・商業化を進めている経口アンドロゲン受容体阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI®)に関し、非転移性去勢抵抗性前立腺がん(non-metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer:nmCRPC)患者を対象に、アンドロゲン除去療法(Androgen Deprivation Therapy : ADT)とエンザルタミド併用投与群を、ADTとプラセボ併用投与群と比較した第III相PROSPER試験の全生存期間(OS)の最終解析結果をNew England Journal of Medicineおよび2020年米国臨床腫瘍学会 (American Society of Clinical Oncology : ASCO)年次総会で発表しました(抄録番号 #5515)。

 PROSPER試験のOS解析において、ADTとエンザルタミド併用投与群では、ADTとプラセボ併用投与群と比較して、死亡するリスクが27%減少しました。(n=1,401、HR=0.73、[95%信頼区間[CI]:0.61-0.89]、p=0.001)。OSの中央値は、ADTとエンザルタミド併用投与群では67.0カ月(95%CI:64.0-未到達)であったのに対し、ADTとプラセボ併用群では56.3カ月(95%CI:54.4-63.0)でした。OSは本試験の主な副次的評価項目の1つです。

 PROSPER試験の主要評価項目である無転移生存期間(MFS)については、2018年にNew England Journal of Medicineに掲載されており、ADTとエンザルタミド併用投与群では、ADTとプラセボ併用投与群と比較して統計学的有意に転移および死亡のリスクが減少しました。(HR=0.29[95%CI:0.24-0.35]、p<0.0001)。

 OSの最終解析で観察された安全性プロファイルは、2018年の解析で報告されたものと同様で、これまでに去勢抵抗性前立腺がん患者を対象に実施した試験で得られたエンザルタミドの安全性プロファイルと一致していました。治験薬との関連にかかわらず最も多く見られた有害事象のうち、ADTとプラセボ併用投与群と比較してADTとエンザルタミド併用投与群で頻度の高い有害事象(10%以上)は、疲労(37% vs 16%)、高血圧(17% vs 6%)、無力症(10% vs 7%)、背部痛(13% vs 8%)、浮動性めまい(12% vs 6%)、下痢(12% vs 10%)、悪心(13% vs 9%)、ほてり(14% vs 8%)、転倒(18% vs 5%)、関節痛(13% vs 8%)、便秘(13% vs 8%)、血尿(10% vs 9%)、頭痛(11% vs 5%)、食欲減退(12% vs 5%)でした。グレード3以上の有害事象は、ADTとエンザルタミド併用投与群で48%、ADTとプラセボ併用投与群では27%でした。

 本件については、米国において現地時間5月29日に対外発表しています。

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