- Nanna社独自のスクリーニングプラットフォームを獲得し、ミトコンドリア関連疾患の創薬研究プログラムを加速 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Nanna Therapeutics Limited(本社:英国ケンブリッジ、CEO: David Williams、以下「Nanna社」)との合意に基づき、英国子会社であるAstellas Pharma Europe Ltd.を通じて、Nanna社の発行済み全株式を取得することにより、19日(日本時間)に買収しました。Nanna社は、ミトコンドリア*1関連疾患*2を含むアンメットメディカルニーズの高い、加齢に伴う疾患に対する創薬研究に注力する英国のバイオベンチャー企業です。

 この買収により、Nanna社が持つ新規のDNAエンコード化合物ライブラリー(DELs)技術*3および最先端のスクリーニングプラットフォームを獲得することで、アステラス製薬の早期創薬研究は大幅に強化されます。Nanna社のユニークなケイパビリティにより、多様な化合物ライブラリーの作成と迅速なスクリーニングを実施することが可能になります。このスクリーニングプラットフォームでは、従来のDELs技術ではできなかった細胞内標的に作用する化合物のスクリーニングができるようになります。このNanna社の新しい技術は様々なアッセイに応用可能であり、患者由来の細胞を用いることで特定の疾患バイオロジーを標的としたスクリーニングを実現できる可能性があります。

 アステラス製薬代表取締役社長CEOの安川健司は、「本買収により、Nanna社の持つユニークな技術プラットフォームを、これまで私たちが培ってきたミトコンドリアバイオロジーのケイパビリティと組み合わせることにより、アンメットメディカルニーズに応える治療法の創出につながることを期待しています。Nanna社のプラットフォームは、オートファジーやマイトファジー*4などのミトコンドリアバイオロジー関連疾患分野だけでなく、加齢や免疫代謝などの分野での創薬研究への展開も期待されます」と述べています。

 Nanna社CEOのDavid Williamsは、「Nanna社は、ミトコンドリア関連疾患に対する革新的な治療法の開発に注力しています。ミトコンドリアは、ほぼ全ての細胞のエネルギー生産とシグナル伝達において中心的な役割を果たしており、多くの疾患に関与しています。ミトコンドリアバイオロジーの研究・開発において実績あるアステラスグループの一員となることで、これまでの成果をさらに発展させていくことに貢献していきます」と述べています。

 買収の対価として、買収手続き完了時に一時金1,200万ポンドを支払い、Nanna社はアステラス製薬の完全子会社となりました。また、開発の進捗に応じたマイルストンとして、最大で総額5,750万ポンドがNanna社の株主に支払われる可能性があります。

 なお、本件によるアステラス製薬の通期(2021年3月期)連結業績への影響は軽微です。

 

買収の概要

(1) 株式取得者:Astellas Pharma Europe Ltd.(英国)

(2) Nanna社の主要株主:同社設立者、従業員等(ストックオプション含む) 

(3) 株式の取得方法:現金(手元資金を充当)

(4) 対価:一時金およびあらかじめ契約で定められた条件に基づく支払いを合わせ、最大で6,950万ポンド


対象会社の概要

(1) 名称:Nanna Therapeutics Limited

(2) 所在地:英国ケンブリッジ

(3) 代表者:CEO David Williams

(4) 設立:2012年

(5) 従業員 13名(2020年4月現在)

(6) アステラス製薬との関係:対象会社との間には、記載すべき関係はありません。