アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:野木森 雅郁、以下「アステラス製薬」)は、スイスの医薬品会社バシリア ファーマシューティカ社(英名:Basilea Pharmaceutica Ltd.、本社:スイス バーゼル、CEO:Dr. Anthony Man)の子会社であるバシリア ファーマシューティカ インターナショナル社(英名:Basilea Pharmaceutica International Ltd.、以下「バシリア社」)と、2月24日に、同社の抗真菌剤「isavuconazole(一般名:イサブコナゾール)」について、日本を除く全世界(以下「契約地域」)での開発、販売に関する独占的なライセンス契約を締結しましたので、お知らせします。なお、日本については独占的な交渉権を有しています。

  イサブコナゾールは、高いバイオアベイラビリティを有する新規アゾール系抗真菌剤であり、現在、注射剤および経口剤での開発が進められています。本化合物は、これまで行ってきた前臨床試験や臨床試験において、用量依存的な薬物動態で有効な濃度に到達することが示唆されています。現在、バシリア社が、侵襲性アスペルギルス症患者およびカンジダ血症患者を対象とした第3相臨床試験を、米国、欧州などにおいて実施しています。

  このたびの契約により、アステラス製薬は契約地域におけるイサブコナゾールの独占的開発・販売権を取得します。その対価として、アステラス製薬はバシリア社に対して、契約締結時一時金75百万スイスフランのほか、開発および販売マイルストンの達成にともない総額478百万スイスフランの一時金を支払う可能性があります。また、売上に応じて漸増する二桁台のロイヤリティを支払うことになります。なお、バシリア社は米国、カナダ、欧州の主要国ならびに中国におけるコ・プロモーションについてのオプション権を留保しています。
契約地域における今後のイサブコナゾールの開発は、主としてアステラス製薬が進めていくとともに、当該開発費用の大半を負担します。バシリア社は残りの開発費用を負担することになります。

  イサブコナゾールの製造は、当初バシリア社が担当しますが、アステラス製薬は同剤の製造を承継する権利を有しています。また、アステラス製薬は商業用製品供給のための製造費用及び販売費用を負担します。

  侵襲性の真菌感染症は生命危機にかかわる重篤な感染症です。特に、がん患者や移植患者などの易感染性の患者では、主にカンジダ属やアスペルギルス属による真菌感染症のリスクが高く、そのことが30%から90%という高い死亡率に関係しています。有効性の高い抗真菌剤の投与による早期の治療により死亡率が減少することが知られています。

  アステラス製薬は、キャンディン系抗真菌剤マイカミン®(日本での商標:ファンガード®)や抗生物質テラバンシン(米国ではVIBATIVTMの製品名で複雑性皮膚・軟部組織感染症を適応症として2009年11月に発売、欧州では申請中)など感染症領域の薬剤についてグローバルでの開発、販売実績を有するとともに、感染症領域を重点研究領域のひとつに位置づけています。このたびのライセンス契約締結により、イサブコナゾールが開発パイプラインに加わることで、同領域は更に強化されるものと考えています。

 

以 上