アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、当社の子会社であるプロシディオン社(英名:Prosidion Limited、所在:英国)がアストラゼネカ社(英名:AstraZeneca)と、プロシディオン社が開発を進めている新規作用機序の2型糖尿病治療薬であるPSN821およびPSN842について、オプション契約を締結しましたので、お知らせします。プロシディオン社は、アストラゼネカ社に対し、PSN821およびPSN842に関連する資産を取得する独占的なオプションを与えます。

  PSN821とPSN842はどちらも経口投与のGPR*119作動薬です。PSN821は2型糖尿病を適応症とする第II相臨床試験を実施中です。また、PSN821は、動物モデルにおいて、十分な血糖降下作用と、食物摂取量と体重の減少が確認されており、将来の糖尿病治療に新たな価値をもたらす可能性があると考えられます。PSN842は2型糖尿病を適応症とした臨床試験の準備中です。

  本オプション契約に基づき、アストラゼネカ社は、プロシディオン社に対し、払戻不能なオプションフィー(金額:非公表)を支払います。オプション行使の可否は、現在実施中であるPSN821の前期第II相臨床試験の結果、および、アストラゼネカ社が今後実施する前臨床評価に基づき、判断されます。オプションを行使した場合、アストラゼネカ社は、プロシディオン社から当該資産を取得し、対価として、既に両社で決定された一時金とマイルストン(金額:非公表)を支払います。

  アステラス製薬は、2010年6月に完了したOSI Pharmaceuticals社買収に伴いその一部門としてアステラス製薬グループに加わったプロシディオン社に関し、2011年1月から戦略的選択肢の検討を行ってまいりました。2011年7月には、プロシディオン社が保有する2型糖尿病治療に関するDipeptidyl Peptidase IV(DPP-IV)阻害剤の知的財産及び付随するロイヤルティを、Royalty Pharmaに譲渡しました。

  アステラス製薬は、このたびのアストラゼネカ社とのオプション契約締結が、研究開発コストの効率的なマネジメントを目的とした研究開発リソース配分の最適化を通じて、株主価値の最大化につながると考えています。
  本契約締結がアステラス製薬の当期(2012年3月期)の業績に与える影響は軽微です。

  当社の財務アドバイザーはCiti、法務アドバイザーはAllen & Overy LLPです。

*GPR=G Protein-coupled Receptorの略。

 

以 上

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