アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、米国のバイオ医薬品会社オプティマー社(英名:Optimer Pharmaceuticals, Inc.、本社:カリフォルニア州サンディエゴ、社長兼最高経営責任者:Pedro Lichtinger)と、同社のクロストリジウム・ディフィシル感染症治療薬である「Fidaxomicin(フィダキソマイシン)」について、日本における独占的開発・販売契約を3月29日(米国時間)に締結しましたので、お知らせします。

「フィダキソマイシン」はオプティマー社が開発した新規の作用機序と選択的な抗菌スペクトルを有する経口の大環状抗菌剤です。本剤については、アステラス製薬の欧州子会社であるアステラス ファーマ ヨーロッパ Ltd.が、2011年2月に欧州、中東、アフリカ、独立国家共同体(CIS)の地域における本剤の独占販売権を、オプティマー社より取得しており、欧州においては、「DIFICLIR」の製品名で販売の準備段階にあります。また、日本においては、本剤の開発は行われておらず、今後、アステラス製薬が本剤の開発を進めていく予定です。 なお、欧米で実施されたクロストリジウム・ディフィシル感染症患者を対象とした第III相臨床試験において、バンコマイシンと同等の臨床治療効果が確認されており、バンコマイシンに対して統計学的に有意に優れた総合治療効果と再発抑制効果があることも認められています。

本契約締結に伴い、アステラス製薬はオプティマー社に対して、契約締結時に20百万ドルの一時金を支払うとともに、日本における開発と売上の達成に応じて最大で70百万ドルの開発・販売マイルストンを支払います。

アステラス製薬は、本剤を日本で導入することにより、日本のクロストリジウム・ディフィシル感染症の治療に貢献していきたいと考えています。

クロストリジウム・ディフィシル感染症について クロストリジウム・ディフィシルは、大腸内部に感染し毒素を産生する細菌です。感染・増殖により大腸炎や重篤な下痢を発症し、最悪の場合は死に至ります。腸内細菌が正常に発育している環境ではクロストリジウム・ディフィシルが感染しても増殖は抑制されています。しかし、他疾患の治療のために抗菌スペクトルの広い抗菌剤を服用すると腸内正常細菌叢が損なわれ、クロストリジウム・ディフィシルが異常増殖するという典型的なケースがあります。クロストリジウム・ディフィシル感染症は有効な治療法が限られ、再発率も高いことから、大きなアンメット・メディカルニーズがあると考えられています。

 

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