アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、Drugs for Neglected Diseases initiative*1(以下「DNDi」)および製薬企業7社*2と共同研究契約を締結し、「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases、以下「NTD」)創薬ブースター」に参画しましたので、お知らせします。今回参画するコンソーシアムは、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金*3(以下、「GHIT Fund」)から資金提供を受けています。

NTD創薬ブースターは新たな抗寄生原虫薬(リーシュマニア症*4、およびシャーガス病*5)のリード化合物*6を創出することを目的にしたコンソーシアムです。本契約に基づき、アステラス製薬はDNDiから提示されるシード化合物*7をもとに寄生原虫に有効性を示す可能性のある化合物を当社が保有する化合物ライブラリーから探索し、DNDiに提供します。DNDiは、その化合物のスクリーニングを行い、改良されたヒット化合物*8を選択します。各シード化合物に対しコンソーシアムのメンバーがこのサイクルを最大3回繰り返すことで、協働してリード化合物の創出を目指します。

NTDは、主に開発途上国の熱帯地域、貧困層を中心に蔓延している寄生虫、細菌ウイルス感染症のことで、WHOで焦点を当てている20の疾患群*9だけで、世界で10億人以上が感染していると言われており、深刻な社会問題になっています。

アステラス製薬は、本コンソーシアムを通じ、世界中でリーシュマニア症、シャーガス病に苦しむ患者さんのための新たな治療薬創出に貢献するとともに、引き続き保健医療へのアクセス(Access to Health)課題の解決に取り組んでいきます。

なお、2016年4月に公表した国立研究開発法人産業技術総合研究所との抗寄生原虫創薬(シャーガス病)に関する共同研究は、契約期間の満了をもって終了しました。本共同研究では、ゲノム編集技術により寄生原虫生存に必須の分子を見出していくための技術基盤を整備しました。これらの技術基盤を活用することで創薬妥当性の高い標的分子選択が可能になりました。
 

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