アステラス製薬株式会社(本社:東京、社長:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、Cancer Research UK(所在地:英国ロンドン)と、すい臓がんを含む様々ながんの治療につながる抗がん剤の創製を目指し、共同研究・ライセンス契約を締結しましたので、お知らせします。

    一部のすい臓がんにおいて、遺伝子異常の蓄積、低酸素、栄養欠乏などによる種々のストレスによりオートファジー(自食作用)活性が亢進し、オートファジー活性に依存して、がん細胞が生存・増殖していることが知られています。
    アステラス製薬とCancer Research UKは、オートファジーとがん細胞増殖の関連性に着目し、本共同研究において、すい臓がんに対する有望な治療につながるオートファジー制御因子を特定し、検証していきます。

    本共同研究は、オートファジー研究おける世界的な権威であるCancer Research UKのProfessor Kevin RyanとDr. Sharon Toozeが主導します。共同研究の期間は2年間で、本共同研究の結果、有望な治療につながる新規のオートファジー抑制因子が同定された場合、アステラス製薬は、当該因子に関する独占的ライセンスに基づき治療薬を開発し、商業化を目指します。アステラス製薬は、Cancer Research UKに対して開発・商業化の進捗に応じて、一定のマイルストンとロイヤルティを支払います。

    アステラス製薬の上席執行役員・経営戦略担当である安川 健司は、次のように述べています。「アステラス製薬は2013年5月より、グローバルな研究公募の取り組みを開始しました。これは新規性、独創性の高い創薬シーズを持っている海外の研究者との共同研究を推進することで、創薬機会の拡大と開発パイプラインの拡充という成果創出を期待して行うものです。今回のCancer Research UKとの共同研究は、本研究公募を通じ提携に至った案件です。」

    Professor Kevin Ryanは、次のように述べています。「すい臓がんは、有望な新薬の開発が早急に望まれている病気の一つです。今回の共同研究は、すい臓がんとオートファジーとの関連性を解明し、革新的な治療薬の創製につながる貴重な機会と考えています。」

    Cancer Research UKの技術移転機関であるCancer Research TechnologyのCEOであるDr. Keith Blundyは、次のように述べています。「標的バリデーションに関して世界トップレベルの専門性を有するCancer Research UKと、多くの革新的な新薬を開発してきたアステラス製薬の英知の協働が実現することを、大変嬉しく思っています。本提携により、すい臓がんに対する新たな治療薬の誕生を期待しています。」

    すい臓がんは、体の深部に位置し、他の臓器に囲まれていることや、特徴的な初期症状がないことから早期に発見することが難しく、発見された時には既に進行していることが多いのが現状です。そのため、生存率が低く、毎年多くの方が亡くなっており、新薬の誕生が切望されています。

    本提携は、アステラス製薬のイノベーションマネジメント部(通称:AIM)が主導しています。AIMは、前臨床段階における外部イノベーション機会の探索・獲得活動を一層強化・加速するため、2013年10月に新たに設置されました。AIMは、前臨床段階における戦略的な外部提携活動を統括し、外部イノベーションの機会獲得に関する戦略策定、探索、科学性評価、提携交渉などの一連の活動を一気通貫して担い、外部提携活動を戦略的かつ体系的に行っています。

以上