社会に貢献する製薬産業

医薬品は人の生命にかかわることから、きわめて高い社会性・公共性をもっています。そのため、さまざまな法的規制のもと、製薬企業は、研究開発に長い時間と多額の費用を投じ、高い有効性・安全性の確保に取り組んでいます。

人々の健康への願いは尽きません。医薬品はこれからも人々にとって不可欠なものであり、製薬産業は、高い技術力を求められる高付加価値産業として、これからも世界の人々の健康に貢献していくことが期待されているのです。

 

医薬品の分類

医薬品は大きく「医療用医薬品」と「一般用医薬品(OTC薬:Over The Counter Drug)」に分類されます。医療用医薬品は、医師等の診断により処方されるくすりで、「新薬(先発医薬品)」と「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」に分けられます。また、一般用医薬品は、患者さんなどが自ら薬局・薬店で購入できるくすりのことです。

2017年の世界の医薬品市場は100兆円を超える規模です。国別でみると、日本は、米国、中国に次ぐ世界第3位、約10兆円の規模になっています。

医薬品の分類
世界の医薬品市場

*日本、中国を除く
出所:医薬産業政策研究所 産業調査データベース「世界の医薬品市場の推移」
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新薬とジェネリック医薬品

新薬(先発医薬品)は、長い研究開発期間をかけて、新しい成分の有効性・安全性が確認された後、国の承認を受けて発売される医療用医薬品です。

新薬を開発した製薬企業には販売後も有効性、安全性について確認することが義務付けられています。

新薬の再審査期間と特許権存続期間の両方が満了すると、新薬と同じ有効成分の医薬品をジェネリック医薬品(後発医薬品)として他の製薬企業が製造・販売することが可能になります。

 

医薬品の研究開発 ~くすりができるまで~

新薬は、通常10年以上の年月をかけて、基礎研究・非臨床試験・臨床試験(治験)の過程を経て有効性、安全性および品質が検討されます。その後、審査を経たうえで日本では厚生労働大臣の承認を得て初めて患者さんに処方できる医薬品が誕生します。

新薬が誕生するまでのプロセスは、およそ以下のように進みます。

新薬が届けられるまで

出典:日本製薬工業協会 てきすとぶっく2018-2019

 

研究開発費

他の産業に比べて売上高に占める研究開発費の割合が大きい点が、製薬産業の特徴のひとつです。その比率は全産業の3.39%に対して医薬品産業は11.05%と際立って高くなっています。製薬産業が成長していくためには研究開発の成功が鍵となっており、優れた医薬品を継続的に創出していくためには、研究開発への投資が今後もますます重要となります。

アステラスは医薬品産業の平均を大きく上回る約16%を研究開発に投資しています。

産業別研究開発費

出所:総務省「科学技術研究調査報告」
出典:日本製薬工業協会 DATA BOOK 2020