骨が弱くなって、骨折しやすくなり、背骨の変形や寝たきりにもつながる病気です。

骨粗鬆症ってどんな病気?

骨粗鬆症は、骨の強度が低くなって、軽い衝撃でも骨折を起こしやすくなる病気です。
骨粗鬆症自体による症状はほとんどありませんが、骨粗鬆症の人が骨折を起こすと、背骨の変形や腰痛が起こったり、寝たきりの原因になることもあります。骨折やそれにともなうさまざまな障害を防ぐために、骨粗鬆症は、早く見つけ、早く治療を始めることがとても大切な病気です。
骨の強度には「骨密度(こつみつど)」と「骨質(こつしつ)」の2つが関係しています。「骨密度」とは骨に含まれるミネラルの量で、「骨質」とは骨の素材としての質(材質特性)やその素材をもとに作り上げられた構造特性(微細構造)の状態です。この骨質は骨の代謝の状態によって影響を受けます。以前は骨量が減ることが骨粗鬆症を引き起こす原因として重視されていましたが、骨密度がそれほど低くなくても骨折する場合があることから、最近では骨質も重視されるようになりました。

骨粗鬆症は、閉経による女性ホルモンの変化などのホルモンのアンバランス、加齢、栄養のアンバランス、運動不足、他の病気や病気の治療薬などのさまざまな原因が関係して、骨の代謝に異常が生じ、骨密度が減ったり、骨質が悪くなることで起こります。

骨粗鬆症の患者さんは女性が男性よりも多く、現在、わが国には1280万人(男性300万人、女性980万人)の骨粗鬆症の患者さん(受診していない方を含む)がいると推計されています。今後、高齢化が進むにつれて、骨粗鬆症の患者さんはさらに増えていくと考えられます。

骨粗鬆症の年代別有病率

ダイジェスト版骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版 p3

骨粗鬆症の診断

骨粗鬆症は、骨折の有無と骨密度の値によって診断します。骨粗鬆症と診断されるのは、以下の2つのいずれかに該当する場合です。

(1)脆弱(ぜいじゃく)性骨折がある。
(2)脆弱性骨折はないが、骨密度が若い人の平均値(YAM)の70%未満、または脊椎X線検査で骨粗鬆化が認められる。

脆弱性骨折とは、骨密度が「低骨量」(YAMの80%未満あるいは脊椎のX線検査で骨がすかすかになっていること)が原因で、転倒などの軽い衝撃で起こった骨折をいいます。
骨密度(骨量)はX線や超音波を使った検査によって測定します。

骨粗鬆症の種類

骨粗鬆症は、原因によって大きく「原発性」と「続発性」に分けられます。

原発性骨粗鬆症

病気や薬が原因で起こるのではなく、遺伝的素因や加齢、生活習慣などが関係して起こる骨粗鬆症のことです。

続発性骨粗鬆症

病気や薬、栄養障害などが原因で起こる骨粗鬆症のことです。
原因となる病気には原発性副甲状腺機能亢進症やクッシング症候群などの内分泌系の病気や、糖尿病、関節リウマチ、慢性腎臓病などがあります。また、病気の治療に用いるステロイド薬(副腎皮質ホルモン)やワルファリンなどの薬が原因となることや、アルコールの飲みすぎや胃切除、悪性腫瘍に対する化学療法などが原因となることもあります。