動脈硬化の程度を直接みる検査、間接的にみる検査があります。

心臓や脳の血管の動脈硬化の程度を知るための検査には、以下のものがあります。

(1)心臓の機能に動脈硬化による異常がないかをみる検査(心電図、心臓の超音波検査など)

(2)心臓や脳以外の血管の動脈硬化の状態から、心臓や脳の動脈硬化の状態を推定する検査
  (脈波伝播速度、足関節上腕血圧比、血管の超音波検査)

(3)心臓や脳の血管を直接みる検査
  (CT、MRI、血流シンチグラム、カテーテルを使った血管造影や血管の観察など)

患者さんの負担が少ない(1)(2)をまず行って、必要があれば(3)の検査を行うのが一般的です。

心電図

心臓の収縮をコントロールしている体内の弱い電気をみる検査で、動脈硬化によって、心臓の筋肉に送られる血液が不足し、心臓の機能に異常が出ていないかをみることができるほか、さまざまな心臓の異常を知ることができます。

心臓の超音波検査(心エコー)

動脈硬化があると、心臓に負担がかかり心臓が大きくなったり、収縮するときの形に異常が生じることがあります。超音波検査は心臓の大きさや収縮の様子などから、心臓が正常に動いているかどうかをみることができます。

脈波伝播速度(PWV)と足関節上腕血圧比(ABI)の検査

脈波伝播速度(PWV)とは、心臓から押し出された血液によって起きた拍動が手や足に届くまでの速度のことです。血管が硬いほど、その速度は速くなります。

足関節上腕血圧比(ABI)とは、上腕と足首の血圧の比のことです。足に動脈硬化があるような場合にはこの値が低くなります。これら2つの検査は一度に行うことができ、健康診断などにも取り入れられています。

血管の超音波検査

首の動脈を超音波検査で観察して、動脈硬化の程度をはかる検査です。脳や心臓の動脈硬化の状態を推測できます。閉塞性動脈硬化症では、足の血管の血流の状態から狭くなっている場所や程度をみることができます。

CT、MRI

X線(CT)や磁気(MRI)を使い、体内の状態をみる検査です。新しい機器や検査方法を使うことで、心臓や脳の動脈硬化の状態をみることができるようになってきました。

血流シンチグラム

人体に影響が出ない程度の弱い放射線を出す薬品を注射し、心臓や脳の血流の状態をみる検査です。

カテーテルを使った検査

細い管を、太ももや腕の血管から脳や心臓まで入れ、X線で見える薬品を注入して血管の形を撮影する検査や、心臓の場合には、内視鏡や超音波検査の器具がついた細い管を入れて、直接、動脈硬化の状態を観察する検査などがあります。

カテーテルを使った心臓の検査

カテーテルを使った心臓の検査の画像

黒く見えるのが心臓に栄養を送る血管(冠動脈)です。矢印のところの血管が動脈硬化(プラーク)によって狭くなり、血液の流れが悪くなっています。