2025年2月13日

アステラスは、国立大学法人千葉大学(学長:横手幸太郎、以下「千葉大学」)とクロスアポイントメント協定を締結し、同大学の膜タンパク質研究センターを率いる村田武士教授をアステラスのPrincipal Investigator(PI)として迎えました。

本協定に基づき、アステラスはクライオ電子顕微鏡を用いた構造解析と社内のAI駆動型創薬ソリューションを融合させ、新たな膜タンパク質標的創薬プラットフォームの構築を目指します。この取り組みでは、低い安定性などが課題となる膜タンパク質を標的とした医薬品の創出に挑戦します。村田教授は、長年にわたり膜タンパク質研究における基盤技術を開発してきました。クロスアポイントメントの期間中、千葉大学における教授職に加え、アステラスの一員として、専門知識を最大限に活かし、本プロジェクトに取り組みます。

膜タンパク質はゲノムにコードされている全タンパク質の約30%を占め、シグナル伝達や生体エネルギー生産など、細胞のさまざまな機能において必要不可欠な役割を果たしています。また、市販されている医薬品の約60%で膜タンパク質が標的となるなど、膜タンパク質は重要な創薬標的として注目されています。

村田教授は、大学や公的研究機関で研究を続けながらアステラスでも研究に従事する3人目のPIです。アステラスはPIの皆さんとともに、科学の進歩を患者さんの「価値」に変えるというVISIONの実現に向けて取り組んでいきます。