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糖尿病

7.薬の働き

血糖降下薬(飲み薬、注射薬)は、すい臓からのインスリンの分泌を増やす、インスリンの働きを高める、ブドウ糖が体内に入るスピードを遅くするなどの仕組みで、血糖値を下げます。

インスリン製剤(注射薬)は、足りなくなったインスリンを補います。

SU薬

すい臓のランゲルハンス島の細胞に働いてインスリンの分泌量を増やす薬です。すい臓の機能が弱っていて、インスリン分泌が十分ではない患者さんに広く使われています。SU薬は、食事と関係なくインスリンの分泌を増やすため、規則正しい食生活と併せて服用しなければ、空腹時に低血糖を起こすことがあります。また長く服用を続けていると、「二次無効」といって、効果がなくなってくることもあります。

速効型インスリン分泌促進薬

すい臓のランゲルハンス島の細胞に働いてインスリンの分泌量を増やす薬です。SU薬と比較して効き目が速く、食事の直前に服用すれば、インスリンがすぐに増えて血糖値が高くなるのを抑えるという、健康な方に近いインスリンの働きを取り戻せます。発病して間もない糖尿病患者さんにみられる食後の高血糖を治療するために使います。効く時間が短いので、指示通りに服用していれば低血糖は起こりにくい薬ですが、飲んですぐに食事をしないと低血糖が起こることがあります。

α-グルコシダーゼ阻害薬

腸で二糖類から単糖類への分解を阻害し、デンプンや砂糖が吸収されるのを抑え、ブドウ糖の吸収を遅らせることにより、食後の高血糖を抑える薬です。インスリン分泌に影響しないため、この薬だけ使っていれば低血糖を起こすことはほとんどありませんが、お腹が張る、ガスが増えるという副作用がみられることがあります。

ビグアナイド薬

肝臓や筋肉のインスリンに対する反応を良くする作用、肝臓が糖を作って血液中に送り出すことを抑える作用、消化管からの糖の吸収を抑える作用などのある薬です。主に肥満などによって筋肉や肝臓のインスリンに対する反応が悪くなった患者さんに使います。非肥満の患者さんにも効果があることも報告されています。

インスリン分泌に影響を与えないため、低血糖が起こりにくい薬ですが、まれに重い副作用(乳酸アシドーシスなど)が起こることがあります。

インスリン抵抗性改善薬

肝臓や筋肉のインスリンに対する反応を良くして、血液中のブドウ糖が肝臓や筋肉に取り込まれやすくする薬です。主に肥満などによって肝臓や筋肉のインスリンに対する反応が悪くなった患者さんに使います。低血糖は起こりにくい薬ですが、むくみなどの副作用があり、太りやすくなることにも注意が必要です。

DPP-4阻害薬

栄養素が消化管に入ると、小腸の粘膜から、すい臓からのインスリン分泌を促進するホルモン(インクレチン)が分泌されます。

DPP-4阻害薬は、このインクレチンを分解する酵素(DPP-4)の働きを抑えてインクレチンを増やすことで、インスリンの分泌量を増やします。

食後(栄養素が消化管に入った時)にのみインスリンの分泌を増やすため、食前と食後のいずれの時間帯でも服薬できます。低血糖は起こりにくい薬ですが、SU薬と併用すると重篤な低血糖が起こることがあり、とくに注意が必要です。

SGLT2阻害薬

腎臓の尿細管にあるSGLT2というたんぱく質には、原尿(尿の元)からブドウ糖を体内に再吸収する作用があります。SGLT2阻害薬はこのSGLT2の働きを抑えるため、体内に戻るブドウ糖の量を減らし、尿中へのブドウ糖排泄を促進します。

このように、SGLT2阻害薬は尿と一緒に体内の過剰なブドウ糖を排出することで、血糖を低下させる薬です。尿中に糖が排出されるとき、薬の服用前より多くの水分が尿として出ていくため、頻尿や脱水などには注意が必要です。

インスリン製剤(注射薬)

すい臓で作られるインスリンの量が十分でない場合に使用します。インスリンがほとんど作られない1型糖尿病では欠かすことのできない薬で、2型糖尿病でも、すい臓のインスリンを作る機能が衰えて、飲み薬では血糖値をコントロールできなくなった場合に使います。2型糖尿病では、インスリンを使っている間に、すい臓がインスリンを作れるように回復すれば、インスリンをやめて、飲み薬に戻せることもあります。

効果の持続時間が違ういくつかの種類があり、患者さんの状態にあわせて、使う種類や量を調節します。多くは携帯型の注射器を使い、1日数回、自分で注射をします。

GLP-1受容体作動薬

すい臓のβ細胞のGLP-1受容体に結合することで、インスリンを分泌させる注射薬です。1日1〜2回自分で皮下注射します。胃の動きを抑える作用もあり、副作用として悪心・吐き気があります。この副作用を抑えるために、投与量をゆっくり増加させる(漸増法)ことが必要です。単独では低血糖は非常に起こりにくい薬剤ですが、SU薬と併用するときには低血糖に注意が必要です。


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