受領者からのメッセージ



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2017年度研究助成金受領者(所属は交付時。敬称略・五十音順)
淺沼 克彦
千葉大学 大学院医学研究院
研究テーマ:腎老化と細胞内タンパク分解機構の関係
 この度は平成29年度研究助成金に採択いただき、誠にありがとうございます。私は、平成29年5月に千葉大学腎臓内科学の初代教授に就任いし、新しい研究室の立ち上げを行なっています。
 私の研究テーマは、蛋白尿発症のメカニズムの解明と慢性腎臓病治療薬の開発です。新しい研究室ですので、貴財団からの研究助成金は大変貴重であり、順調に研究活動を再開することができています。来年度は、四人の大学院生が新たに加入し、これまでの研究をさらに発展させ、腎臓分野の研究に貢献していきたいと思います。
荒井 緑
千葉大学 大学院薬学研究院
研究テーマ:生死の天秤シグナルに作用する天然物基盤小分子の創成
このたびは貴財団の平成29年度研究助成金に採択していただき、財団関係の皆様、選考委員会の先生方に厚く感謝申し上げます。まだまだ化学の世界では女性研究者が少ないのですが、貴財団の女性研究者を応援される姿勢に感動いたしました。このような助成金に採択されることは研究者にとって大変、心強く嬉しいものであります。私は千葉大に着任してから一貫して天然物基盤の生物活性化合物の研究を行っております。幹細胞やがんで鍵を握る種々のシグナル伝達を制御するような化合物を産み出したいと日々頑張っております。なかなか思うようにはいかない事が多いですが、貴財団からの助成を元気に変え、より一層努力して参ります。これからも女性研究者が生き生きと笑顔で前に進めるよう、援助していただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
伊藤 綾香
名古屋大学 環境医学研究所
研究テーマ:慢性炎症性疾患における脂質代謝の意義の解明
この度は、平成29年度研究助成金に採択して頂き、誠にありがとうございます。8年前、貴財団より海外留学助成に採択して頂き、金銭面のみならず、精神面でも大きな支えとなったことをあらためて思い出しました。留学中には挫折や研究の大変さを感じることも多々ありましたが、帰国して自分の研究を新たに開始するという転機に、研究を助成して頂けることとなり、研究者としての成長を見守って下さっているようにも感じ、大変嬉しく、光栄に存じます。脂質代謝の異常が免疫応答を制御するメカニズムについて研究を進めており、慢性炎症性疾患の中でも栄養代謝異常との因果関係が明らかでない自己免疫疾患に焦点を当てて、分子メカニズムの解明、バイオマーカーの探索、予防法・治療法の提案を目指します。貴財団からの助成を通じて得られた経験を生かして、社会貢献できるように精進致します。
稲垣 毅
群馬大学 生体調節研究所
研究テーマ:代謝エピジェネティクス
この度は、平成29年度アステラス病態代謝研究会研究助成金に採択を賜り、深く感謝申し上げます。私は、これまで糖・脂質代謝に関わる転写制御を研究し、「核内受容体―内分泌FGF軸」の提示や「ヒストン脱メチル化酵素によるクロマチン構造制御機構」の解明を行ってまいりました。平成28年10月より群馬大学生体調節研究所で研究室を立ち上げる機会を頂き、代謝エピジェネティクスという分野を始めました。この分野名にありますように、細胞が曝されている代謝状態や外部環境がどのようにエピゲノムに記憶され、細胞の性質や個体の体質が形作られているのかについて解明したく研究助成金に応募させていただきました。貴財団からの貴重なサポートをもとに、研究室の立ち上げを進めて新たな研究成果を生み出すことで、環境適応と生活習慣病の理解を深め、将来的な社会貢献につなげたいと存じます。
井上 直和
福島県立医科大学 医学部
研究テーマ:哺乳類の配偶子膜融合メカニズムの解明
この度は貴財団の平成29年度研究助成金に採択して頂き、心より感謝申し上げます。現在の所属では、有り難いことに独立して独自の研究を遂行させて頂いております。以前に比べ研究の自由度は高くなりましたが、研究資金について、毎年何とか遣り繰りしながら研究を行っておりました。そのような中、本助成金は、研究の遂行とその環境を整備するうえで大変貴重です。改めて感謝申し上げます。私は大学院博士課程から現在まで約18年間、一貫して哺乳類の受精の分子メカニズムについて研究を行って参りました。我が国の深刻な少子化が叫ばれるなか、我々の基礎研究を基盤として、不妊治療などの生殖医療の一助になれるよう、日々努力して参りたいと思います。
伊原 伸治
有明工業高等専門学校 創造工学科
研究テーマ:分泌タンパク質の局在に関わる分子基盤の遺伝学的解析
この度は貴財団の平成29年度の研究助成金に採択していただき、深く感謝申し上げます。私は29年度の4月から有明工業高等専門学校に着任することになりましたが、幸いなことに、今回二回目の助成を頂くことができました。高専で研究室を立ち上げるには研究機器など様々な物品を購入する必要があり、このような状況にある研究者を特に応援したいと明記されている貴財団の趣旨には本当に心から感謝しております。本研究では、細胞外において分泌タンパク質の挙動が、拡散あるいは能動的輸送によって制御されているのか、その仕組を探求・理解することを目的としています。23年度の帰国直後、そして研究室立ち上げという研究者にとってターニングポイントである時期に貴財団から2回も研究助成金を支援していただけたことを励みに、攻めの姿勢を忘れずに一層努力していきたいと考えております。
上住 聡芳
東京都健康長寿医療センター研究所
研究テーマ:間葉系前駆細胞の老化から探るサルコペニアの発症機序
この度は貴財団の研究助成に採択していただき、深く感謝申し上げます。自身の研究テーマを掲げ独立した時期での申請でしたが、研究内容を高く評価していただいたことは、自信になっただけでなく、今後ますます良い研究へ発展させていこうというやる気を与えてくれました。私は骨格筋の維持機構の研究を行ってきましたが、現在は老化に伴う筋の衰弱であるサルコペニアをテーマに研究を展開しています。超高齢社会を迎えた我が国において、サルコペニアは取り組まなければならない重要課題ですので、今回のご支援を活用させていただき、サルコペニアの克服による健康長寿の実現を目指した研究に尽力していく所存です。
占部 大介
富山県立大学 工学部生物工学科
研究テーマ:稀少ポリケチドの生物有機化学的研究
この度は平成29年度の研究助成に採択していただき、心より御礼申し上げます。平成29年4月から研究室を立ち上げるにあたり貴財団からのご支援をいただけたことは、経済面のみならず精神面でも大変大きな励みとなりました。新しい研究室では、これまで行っていた研究を一新し、有機合成化学と計算化学を組み合わせた天然物化学研究の開拓を目指しています。その第一歩となる本研究課題では、計算化学による生物活性稀少ポリケチドの構造決定、構造類似体の合理的分子設計、それらの供給を可能にする合成経路の確立に取り組みます。オリジナリティーの高い研究展開ができるよう、研究室一同、精進して参りたいと思います。
大神田 淳子
信州大学 農学部
研究テーマ:過渡的たんぱく質間相互作用を調節する合成分子の創出
この度は貴財団の平成29年度研究助成に採択して頂きまして誠にありがとうございました。平成28年10月に信州大学農学部に異動し、ケミカルバイオロジー研究室を立ち上げました。昨年10月には卒研第1期生が配属されて新体制となり、一日も早く研究を軌道に乗せるべく全員で奮闘しています。何もないゼロからのスタートですが、貴財団の援助により基本的な実験環境を整えながら、確実な一歩を踏み出せたと思っています。本申請研究では、細胞内信号伝達系を構成する短寿命のたんぱく質の分子間相互作用に焦点を当て、合成分子変調剤の創出と分子プローブおよび創薬シードの開発を目的としています。信州から世界に向けて独自の薬学ケミカルバイオロジー研究を発信してゆく覚悟です。
太田 茜
甲南大学 大学院自然科学研究科
研究テーマ:アポトーシスシグナリングによる温度適応制御
このたびは貴財団の平成29年度研究助成金に採択いただきまして、深く感謝申し上げます。申請時は第2子の産休後、復帰してから半年ほどで、研究と育児の両立させるための苦労を感じていました。そこで、女性研究者も積極的に応援してくださる本研究助成に応募しました。幸いにも採択の通知をいただいたときは、大変ありがたく、研究内容とともに私自身にもエールをいただいた気持ちになりました。これからも、本助成を受けられる研究者の皆様のご活躍と貴財団のさらなる御発展をお祈り申し上げます。
大宮 寛久
金沢大学 医薬保健研究域薬学系
研究テーマ:有機触媒による官能基集積型アルケンの新合成法の開発
平成29年度研究助成金に採択いただき、心より御礼申しあげます。本年度4月1日より、新しく研究室を立ち上げました。私たちの研究室では、「触媒の力でクスリの未来を創る」という目標に向かって研究を展開しています。本研究では、金属元素を含まない有機触媒を活用し、官能基集積型アルケンを単純かつ迅速にそして無駄なく合成します。そして、本手法を医薬品あるいは医薬品候補化合物の合成に展開し、創薬化学に貢献したいと考えております。貴財団の研究助成の元、学生たちと一丸となって、この夢に向かって日々研究に取り組む所存です。
岡部 泰賢
京都大学 ウイルス・再生医科学研究所
研究テーマ:脂肪組織における常在マクロファージの生理的機能
この度は伝統ある貴財団の研究助成に採択いただき、心より御礼申し上げます。海外から帰国し新たに研究室を立ち上げるにあたって、本助成金による手厚い支援により研究環境を整備できたことに感謝しています。私たちの研究室では生体内の各組織に常在するマクロファージの生理的機能にフォーカスした研究を展開しております。採択して頂いた本助成金を有意義に活用し、オリジナルな研究成果をあげることが出来るよう尽力して参りたいと思います。
金澤 雅人
新潟大学 脳研究所
研究テーマ:M2化ミクログリアによる脳梗塞機能回復療法
平成29年度の貴財団の研究助成金に採択して頂き、誠にありがとうございます。留学時も貴財団のご支援を賜り、この度も研究のサポート頂いていることに深謝いたします。
 私達は、脳梗塞の治療を目指した研究を行っております。現在は、リハビリ以外に脳梗塞後の機能回復を目指した治療法が乏しいです。本申請は、脳保護的に修飾したミクログリアを用いた細胞療法で、機能回復促進することを目指しております。ミクログリアの細胞培養は、留学中に取得した技術であり、貴財団の度重なるご支援で、更に応用できるよう進めております。貴財団研究助成を通じて創薬に貢献することを目指し、日々研究活動に精進して参ります。
木村 哲也
大阪大学 微生物病研究所
研究テーマ:マクロファージによる全身の脂質代謝制御と肥満予防
 この度は研究助成に採択頂き大変感謝しております。免疫学と内分泌代謝学の学際的領域を研究しており資金・ポストの確保には苦労しておりますが、自分が発見した有望なシーズを大きく育て、医学と医療の発展に貢献したいとの思いで基礎医学研究を続けています。自己裁量で使える資金が少しでもあれば挑戦的なアイデアも試せますので、これまで知られていない新たな代謝機構を探索する本研究のような挑戦に対しては、大変有難い助成であると感じております。また申請時点で研究所の招聘研究員という身分でしたが、それでも採択頂いた貴財団の懐の深さにも感謝しております。新たな脂質代謝機構を解明し、有効な肥満予防治療につなげるべく努力する所存です。
木村 元子
千葉大学 大学院医学研究院
研究テーマ:感染免疫や腫瘍免疫に重要なNKT細胞の胸腺分化機構
この度は、平成29年度研究助成金に御採択頂き、心より御礼申し上げます。私は、平成26年に米国より帰国し、「胸腺内におけるT細胞の分化運命決定機構」に興味をもって、独自に研究をスタートしました。申請課題はそのような中で始めた課題でして、研究の入り口にたったばかりのものにも関わらず、ご支援をいただけることとなり、大きな励みとなっております。T細胞は獲得免疫の中心を担うものであり、まだ未解明な点が多くあります。貴財団のご支援を活用させていただき、今後も全力で研究課題に取り組んでいきたいと思います。
倉永 英里奈
東北大学 大学院生命科学研究科
研究テーマ:生体組織における集団細胞移動の作動原理の解明
この度は、貴財団の平成29年度研究助成に採択いただきまして、深く感謝申し上げます。選考委員の先生方、関係者の皆さまに重ねて御礼申し上げます。私は2016年4月に現職に着任致しまして、まずは研究室のセットアップが必要なところに本研究助成の支援をいただいたことは大変ありがたく、また今後の研究の大きな励みになりました。私は、個体における集団細胞移動を体系的に理解するために、ライブイメージングや遺伝学、数理モデルを用いて研究しています。本助成を有意義に活用させて頂き、決意を新たに、さらにオリジナルな研究が展開できるよう、研究に邁進していく所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
鴻池 菜保
京都大学 霊長類研究所
研究テーマ:統合失調症霊長類モデルの確立
この度は貴財団研究助成に採択していただき、誠にありがとうございます。私はこれまでヒトを含めた霊長類の認知機能を調べる研究をしてきました。以前臨床医だったこともあり、ここ数年は疾患の解明や治療に役立つような研究がしたいと考えるようになっていました。しかし、これまでの研究業績と分野が少々異なるためか、科研費では研究計画がなかなか採択に至りません。加えて、動物実験と2人の子育てを両立する忙しい毎日の中で、今後の研究者としてのキャリアへの不安も抱えていました。そんな中で、貴財団の研究助成のことを知り、「独創性、先駆性が高い萌芽的研究提案」という助成趣旨に合うのではないかと考え、応募いたしました。幸い、研究の将来性を高く評価していただき、大変嬉しく思っております。今回の採択が大きな励みとなり、研究を推進していく原動力となっています。深く感謝いたします。
小林 俊寛
自然科学研究機構 生理学研究所
研究テーマ:ウサギ胚をモデルとしたヒト初期胚発生機構の解明
この度は貴財団の平成29年度研究助成金を賜り、厚く御礼申し上げます。約4年に及ぶ英国への研究留学を終えて、帰国後に新たなプロジェクトを1から始めるにあたり、幸運にも採択のお知らせを頂き、お陰様でスムーズに新天地で研究を始めることができました。特に、帰国・異動後は私も含め研究資金に不安を覚える方が多いかと思いますが、そのような方を積極的に応援する本助成金の趣旨は、応募に際して大いに励みになりました。本課題で用いるウサギは、初期発生において齧歯類と比べてヒトとの共通項が多く、そのユニークな特徴を利用した初期胚操作など、発生工学的にもまだまだ開発の余地のあるモデル動物だと思われます。これを用いて、これまで学んできた知識や技術を活かし、ヒト初期発生の理解を深め、生命科学や基礎医学に貢献できるよう尽力したいと思います。
齊藤 達哉
徳島大学 先端酵素学研究所
研究テーマ:自然炎症の惹起に関わる分子機構および実行因子の同定
この度は研究助成金によるご支援を頂き、心より御礼申し上げます。私たちが生存していくためには、病原体などの異物を体内から排除することが必要となります。この異物排除のための生体応答が、炎症です。一方で、炎症には負の側面があり、誤って過度に誘導されると、私たちの体を傷つけてしまいます。特に、自然炎症と呼ばれる非感染性の炎症が誤って誘導され、生活習慣病、神経変性疾患や呼吸器疾患などの発症に関わることが近年注目されています。本研究では、免疫学の観点から、自然炎症を誘導する分子メカニズムの解明に取り組みます。また、プロテオミクスの手法を用いて、炎症の実行因子の同定にも取り組みます。さらに、化合物により炎症を制御する手法の開発も進めます。抗炎症薬の開発基盤確立につながるような研究を推進していきたいと思います。
佐々木 真理子
東京大学 分子細胞生物学研究所
研究テーマ:DNA複製時のDNA切断からゲノム安定性を守る機構
この度は、貴財団の研究助成に採択いただき、心より御礼申し上げます。私は先行研究において、DNA複製が阻害された際に生じるDNA切断は、これまで考えられていたものとは異なる機構によって修復されることを示唆する結果を得ました。本研究助成では萌芽的研究を支援して頂けるということから、この度、DNA複製時の新規のDNA切断修復機構を解明するための非常に挑戦的な研究課題を申請しました。その結果、選考委員の先生方に高く評価して頂き本研究課題を採択して頂きましたことを、非常に嬉しく思います。またこれからは育児と研究の両立にも挑んでいかなければなりませんが、選考委員の先生方からの応援コメントを読んで励まされました。今後は、この貴重な研究助成を最大限に活かせるよう、日々の研究を楽しみながら、研究課題の達成のために全力を尽くして参りたいと思います。
清水 逸平
新潟大学 大学院医歯学総合研究科
研究テーマ:抗体誘導ワクチンによる肥満関連疾患治療法の開発
この度はアステラス病態代謝研究会の研究助成金に採択頂き、選考委員の先生方、及び財団関係者に心より御礼申し上げます。肥満および糖尿病人口は増加の一途をたどり、多くの国で社会問題となっています。以前我々は、肥満ストレス下で分泌型炎症促進分子セマフォリン3Eの発現が内臓脂肪で上昇することで、肥満時の脂肪炎症と全身のインスリン抵抗性(高インスリン血症)が生じることを報告してきました。セマフォリン3Eはその特異的受容体であるプレキシンD1を発現するマクロファージに対して細胞遊走因子として作用することで慢性炎症を惹起するため、セマフォリン3E-プレキシンD1シグナルを抑制することが次世代の糖尿病治療となる可能性があると考えています。本研究課題において抗体誘導ワクチンを用いたセマフォリン3E抑制系をマウスモデルで確立し、肥満・糖尿病モデルにおける内臓脂肪炎症が抑制されるか、全身の代謝不全が改善するか検証したいと考えております。
白壁 恭子
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
研究テーマ:接着分子ALCAMのシェディングによる発ガン制御
この度は貴財団の平成29年度研究助成金に採択頂き、心より感謝申し上げます。私は、膜タンパク質から細胞外領域を切り離すシェディングと呼ばれるプロセシング機構に興味を持ち、プロテオミクス解析技術を用いて、その制御機構と機能的意義を明らかにする研究を行っています。子育てをしながらほぼ単独で研究をしていたこともあり、論文数が十分ではなく競争的資金の獲得が難しかったのですが、個人型研究や女性研究者を応援するという貴財団の趣旨を知り思い切って応募しました。こうして採択していただいたことは大きな自信となり、励みとなっています。この度立命館大学に着任することになりましたので、助成金をもとにスムーズに研究室を立ち上げ、優れた研究成果をあげられるよう努力したいと考えています。独立して研究を行う女性研究者の皆様、是非この助成金に応募しキャリアを切り開くきっかけとしてください。
白鳥 美穂
九州大学 大学院薬学研究院
研究テーマ:アストロサイトSTAT3活性化の新機構解明
この度は貴財団の研究助成に採択いただき、心より御礼申し上げます。今回採択いただいた研究は、様々な神経疾患に深く関わるアストロサイトと呼ばれる中枢神経系を構成する非神経細胞の一種に着目しています。特に、転写因子STAT3は病態時のアストロサイトの機能変化に大きく関与しています。本助成金を活用し、従来知られていた機構とは異なる新しいアストロサイトSTAT3活性化機構の存在とその役割について解明し、病態の理解とそれに基づいた創薬に貢献したいと思っています。
杉浦 歩
神戸大学 大学院医学研究科
研究テーマ:視床下部におけるペルオキシソームの代謝ストレス応答
この度は栄誉ある貴財団の平成29年度助成金にご採択いただきまして、誠にありがとうございます。この一年に帰国や異動を経験した私にとって、推薦者を必要とせず直接応募することができることや、申請者の状況を説明する機会を設けていただいている点など、貴助成金はとてもありがたい応募条件でした。本研究課題では、個体の恒常性維持の中枢である視床下部に着目し、ストレス下におけるペルオキシソームダイナミクスを解析し、視床下部機能低下に果たすペルオキシソームダイナミクスの役割と作用機構を解明することを試みます。ペルオキシソームは細胞内代謝の中心的オルガネラの一つですが、代謝性疾患やがん、神経変性疾患などのコモンディジーズにおける役割は未知な部分が多く残されています。貴助成金によりご支援いただいた本研究が少しでも医学研究の発展に貢献できるよう精進いたします。
筋野 智久
慶応義塾大学 医学部
研究テーマ:新規腸管上皮内T細胞における細胞内代謝機構の解明
この度は貴財団の平成29年度研究助成に採択していただき心より御礼申し上げます。私は平成27年に米国より帰国し、腸管上皮内の新たな抑制性T細胞が腸管の炎症に重要な役割を果たしていることを見出しました。一方でどのような機序で細胞が分化誘導されているか不明です。末梢における細胞内代謝を解析することで、腸管のホメオスタシス維持機構を解明しようと試みております。実臨床を行いながらClinicalな視点と基礎免疫学の知識を終結させることで、病態解明をめざし、多くの大学院生、スタッフと協力し社会に貢献できるように展開できればと思います。
鈴木 拓児
自治医科大学 医学部
研究テーマ:難治性呼吸器疾患に対する次世代細胞治療法の開発
この度は貴財団の研究助成金に採択していただきまして誠にありがとうございます。研究助成金の趣旨の中に貴財団が特に応援したい研究者に、「教室を立ち上げたばかりの研究者」、 「留学から戻られたばかりの研究者」という言葉を見つけ、後押しされる気持ちを抱いて応募させていただきました。本研究は造血幹細胞あるいはiPS細胞を用いて難治性の呼吸器疾患の新たな治療法の開発にむけた研究です。実際に米国から帰国後の研究の立ち上げの際に、機器の準備、マウスの解析や細胞培養をはじめとして、諸々に早速有効に使わせていただきまして、心より感謝申し上げます。この研究助成を機に、自分の研究を発展させて少しでも臨床に還元できるように精進していく所存です。
鈴木 健夫
東京大学 大学院工学系研究科
研究テーマ:ミトコンドリア機能を保つヒト特異的RNA修飾の研究
この度は、貴財団の研究助成に採択をいただき、大変光栄に存じます。私は、ヒト(脊椎動物)において特徴的に見られるRNA修飾が介在する、様々な分子機能とその生体での役割について探求を進めています。進化の過程で獲得された独特な修飾は我々の生命活動をどのように支えているのか?修飾システムの破たんがもたらす疾患の機序を理解し、また克服に向けた道筋へとつなげていくことが、その答えに少しでも迫ることに他ならないのでは、と考えています。今回、本助成への採択という非常に大きな機会を得まして挑戦への意欲が一層かき立てられています。引き続き自身の研究を発展させるべく精進して参ります。
砂川 玄志郎
理化学研究所 多細胞システム形成研究センター
研究テーマ:幹細胞を用いた低代謝誘導物質の検索
私は冬眠の臨床応用をめざして研究しております。哺乳類は体温を一定に保つ能力を手にしたことで生活可能範囲が広がりましたが、この体温恒常性を一時的に放棄し基礎代謝を低下させることで危機的状況を乗り越えようとする哺乳類も存在します。このような能動的低代謝は期間によって冬眠や休眠と呼ばれます。哺乳類のモデル動物であるマウスは代表的な休眠動物であり、環境を整えると体温が20℃台まで安全に低下します。この原理を明らかにすることで、臨床的に問題となる様々な代謝問題をクリアしたいと考えています。私のような新しいテーマに取り組み始めたばかりの研究者にとって研究費の獲得はいつの時代も難題だと思いますが、実績もほとんど無い私の提案を採択していただいたことに深く感謝の意を表します。また、私と同じような立場の研究者が貴財団から今後もサポートしていただけるよう本助成で成果を出すことに邁進したいと思います。
高田 穣
京都大学 放射線生物研究センター
研究テーマ:内因性アルデヒド生成とその浄化機構によるゲノム防御
このたびアステラス病態代謝研究会から上記研究テーマに助成いただけることになり、大変ありがたく思っています。「独立してまもないころ助成いただいてありがたかった」というコメントをよく見るのですが、私の場合17年がたった現在でも、研究室運営と研究の推進にいまだ悪戦苦闘が続いており、大変貴重なご助力をいただいたことに変わりありません。精一杯有効に使わせていただいて、この研究課題の完遂に少しでも完全な形で近づけるよう努力したいと思います。
高場 啓之
東京大学 大学院医学系研究科
研究テーマ:中枢免疫寛容の分子基盤の解明
この度は貴財団の平成29年度研究助成金に採択して頂き、心より御礼申し上げます。私は、中枢免疫寛容の維持に必須の役割を担う胸腺上皮細胞の機能やTリンパ球の選別機構に興味を持ち研究を進めております。免疫系の細胞の中でも、とくにTリンパ球は様々な疾患に深く関わることから多くの研究者の研究対象になっておりますが、まだまだ多くの根源的な謎が残されております。基礎研究に軸足を置きながらも、社会への還元を目指し、オリジナリティのある研究を展開していきたいと考えております。
高橋 倫子
北里大学 医学部
研究テーマ:光プローブを活用したインスリン分泌機構の解明
貴財団研究助成課題に採択いただきましたことに深く感謝いたします。15年近く前になりますが、前身の病態代謝研究会で一度ご支援いただいた経緯があります。研究発表会の熱気は今も思い出されます。このたび、平成29年9月に北里大学医学部に新しく研究室を立ちあげるに当たり応募させていただきました。従来はインスリンの分泌を中心に、膵島や単離細胞を対象に検討しておりましたが、調査対象をより広げることができないかと模索しており、挑戦的な提案を含んでおります。達成に向けて努力してまいりたいと存じます。
田川 義晃
鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科
研究テーマ:大脳の長距離・局所神経回路構築ロジックの解明
この度は平成29年度の研究助成に採択していただき、ありがとうございました。研究室立ち上げ中で様々な機器が不足する中、貴重なご支援であり、とても感謝しながら使わせていただいています。本研究では、脳の複雑な神経回路の中で、マクロな領域間の軸索投射と局所の機能回路をつなぐ構築メカニズムの解明をめざしています。1つ1つ石を積むような毎日の研究の中、今回ご評価いただき、採択していただいたことはとても励みになりました。感謝致しますとともに、研究の進展をめざして教室員とともに最大限努力したいと思います。
多田 隼人
金沢大学附属病院
研究テーマ:家族性高コレステロール血症遺伝子診断スキーム樹立
まずは平成29年度研究助成金に採択して頂き、心より御礼申し上げます。さて、家族性高コレステロール血症は一般人口の200〜500人に1人存在し、早期診断・治療により良好な予後が得られる予防医学の恩恵が大いに期待できる疾患です。本研究を基盤に、臨床現場において役に立つスキームを樹立したいと思っております。本疾患における遺伝子診断のスピード・正確性・コストを追及するとともに、何より遺伝子診断の臨床的意義に重点を置き、臨床現場での有用性を確立していきたいと思います。
谷口 浩二
慶應義塾大学 医学部
研究テーマ:消化器の再生・発癌のメカニズムの解明
この度は私の研究テーマを平成29年度の研究助成に採択して頂き、選考委員の先生方、理事長、理事・監事、評議員の方を始めとする関係者の方々に厚く御礼申し上げます。平成29年より慶應義塾大学医学部において研究室を立ち上げているところであり、研究費、人手ともに大変厳しい状況です。このような状況の中で、歴史あるアステラス病態代謝研究会の研究助成に採択して頂いた事は非常に光栄であり、今後の研究に向けて大変励みになります。医学・医療の発展のため、がんの研究に精進していきたいと考えております。
鶴田 文憲
筑波大学 生命環境系
研究テーマ:環境刺激による発達脳RNAスプライシングの制御
この度は平成29年度研究助成金に採択して頂き、財団関係の皆様ならびに選考委員の先生方に心より感謝申し上げます。私は新生児期における発達脳の制御メカニズムを研究対象としており、中でも脳構成細胞であるミクログリアやアストロサイトがどのようにして神経細胞の機能制御や神経回路網形成に関与するのか着目しています。今回採択していただいた課題は、私が見出したアストロサイト分泌タンパク質Hevin/Sparcl1変異体の産生機構や機能を検証していくもので、遺伝的要因のみならず環境要因による影響も考察していきたいと考えています。本研究に採択していただいたことは、私自身、大変励みになります。貴財団の期待に応えられるよう、より一層邁進していきたいと思います。
野村 征太郎
東京大学 大学院医学系研究科
研究テーマ:統合1細胞解析による心不全患者の病態解明
この度は本助成にご採択いただき、審査いただきました先生方、財団の皆さまに心より御礼申し上げます。世界中で多くの患者さんが心不全で苦しんでいます。心不全はあらゆる心臓疾患の終末像であり多様な病態を呈するため、患者さんの病態に応じた治療を行うことが必要です。しかし現時点では、心不全に対する対症療法を行うことはできても、ひとりひとりの患者さんが心不全を発症した根本的な原因を明らかにしたり、その原因がどのように心臓の悪化を招いたかというメカニズムを明らかにしたりすることができず、結果的に心不全の根本的な治療ができないでいます。私はこの現状を打開するため、基礎医学と臨床医学を統合した新しい研究体系を構築することで、ひとりひとりの患者さんの心不全の発症要因を明らかにし、それに応じた治療法を構築できるような新しい医学の創造を目指しています。本助成を励みに、この目標を達成できるよう、日々精進して参ります。
馬場 義裕
九州大学 生体防御医学研究所
研究テーマ:高親和性免疫グロブリン発現B細胞の選択・維持機構
 私は、昨年4月に研究室を立ち上げ、免疫応答制御と疾患発症機序の解明を目指して研究を進めております。本助成金は、研究室のセットアップだけでなく、速やかに研究をスタートするために大変役立ち、本当に感謝しております。貴財団の研究助成が、「教室を立ち上げたばかりの研究者」を支援する方針を示されていることは、若手PIにとって非常にありがたい存在であり、採択されると大きな励みになりますので、今後も継続していただきたいと思います。本採択課題では、支援していただいた助成金を有効活用することにより、B細胞が高品質な抗体を作り出す仕組みを分子・細胞・個体レベルで解明することに尽力する所存です。そして、得られた知見を基盤に、医学の発展に貢献していきたいと考えております。
早河 翼
東京大学 医学部附属病院
研究テーマ:粘膜神経接合を介した消化管制御機構の解明と治療応用
このたびは、アステラス病態代謝研究会の研究助成に採択いただき多大な研究助成金を頂きまして、アステラス、選考委員の先生方、ならびに関係者の皆様には心より感謝申し上げます。私は二年前に海外留学から帰国し、東京大学消化器内科でようやく自分の研究ユニットを立ち上げたところで、使用できる研究費が限られる中、このような助成金は経済的、精神的に非常に大きな助けとなりました。
私はマウスモデルや臨床検体を用いて様々な消化管疾患の病態解析を行っております。今回は、胃癌や幹細胞の制御に重要な神経細胞とTuft細胞の粘膜恒常性制御機構の解析をするという内容で助成金をいただきました。近年、どんな研究にも遺伝子解析などのビックデータや複雑なマウスの組み合わせを要求される情勢となっており、多くの研究費用が必要となっております。また、科研費等の公的助成もいくつか頂くことができておりますが、現実的にはそれらの多くは研究室全体の消耗品や備品の維持管理費等に費やされ、自身の本当にすすめたい研究計画に回せるのはごく一部です。そのような状況で、今回のようなまとまった額の助成を頂けるのは、大変ありがたいことです。今回の研究計画を高く評価していただき、身が引き締まる思いでもありますが、いただいた助成金を有効に活用して、研究をすすめていきたいと存じます。
原 裕貴
山口大学 大学院創成科学研究科
研究テーマ:核内DNAによる核形態制御機構の解明
この度は平成29年度の貴財団の研究助成金に採択して頂き、誠にありがとうございます。研究室の立ち上げより3年目の研究費・運営費に苦心したところに大変手厚く支援していただきました。心より御礼申し上げます。
我々は細胞の中でDNAを内包する「核」のサイズ制御に関して研究を進めております。国内ではあまり日の目を浴びていない研究分野ではありますが、この制御機構を解明、さらには様々な病態で散見される核の形態異常を改善するための創薬に貢献することを目指し、日々の研究活動に邁進して参ります。
疋田 貴俊
大阪大学 蛋白質研究所
研究テーマ:モデルマウスによる精神疾患の神経回路病態の解明
この度は貴財団の平成29年度研究助成に採択頂き、心より御礼申し上げます。本年度は、大阪大学に異動し、新規に高次脳機能学研究室をセットアップしており、ご支援に大変感謝しております。これまで、高次脳機能の神経回路機能を特に大脳基底核神経回路に着目してすすめてきました。また、精神疾患モデルマウスの開発をすすめております。採択いただいた本研究では、精神疾患モデルマウスの神経回路病態を明らかにしていき、創薬研究に繋げていきたいと思っております。今後とも宜しくお願い致します。
平田 英周
金沢医科大学 医学部
研究テーマ:脳転移がん細胞の休眠維持・破綻機構の解明
この度は私の研究提案を貴財団の運営されます平成29年度研究助成にご採択頂き、誠にありがとうございます。本研究ではマウスモデルを用いた一細胞解析により、脳転移がん細胞の休眠維持・破綻に関わる分子・シグナル経路を同定することを目標と致しております。最終的にはがん脳転移成立の全貌を明らかにし、根治療法から数ヶ月〜十数年の時を経て再発するがんに対する画期的な治療法を開発することを目標と致しております。貴財団の設立と運営の趣旨に則り、医学・医療の発展と人類の福祉に貢献できるよう、微力ではございますが全力で取り組んで参る所存です。今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
平塚(中村) 佐千枝
東京女子医科大学 医学部
研究テーマ:転移前および超早期の癌の転移の検出と治療法の確立
この度は歴史あるアステラス病態代謝研究会の研究助成にご採択頂き有り難うございます。財団の研究発展に対する高い志と、研究会を構成される先生方、関係者の方々に深謝いたします。私の研究は、がんの転移を極早期で治療し、最終的に転移を予防することを目標にしています。現在の研究はマウスからヒトへの過渡期に来ていますので、実現できるかどうかこれから正念場です。この度の財団の申請書には研究者の状況を記載できる項目があり、有り難く存じました。女性は(もちろん男性も)色々な状況を背負いながら研究していきますので、周りからの協力はやはり大変有り難いものです。この度採択頂きましたことも然りです。今回の採択の応援が、研究の追い風になるように頑張りたいと思います。
船戸 紀子
東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科
研究テーマ:ディジョージ症候群疾患遺伝子による顎顔面発生制御
この度は貴財団の平成29年度研究助成を賜り、心より御礼申し上げます。私は、顎顔面頭蓋の形態形成に関わる疾患遺伝子に焦点を当て、特に転写制御機構に着目して研究を行っています。ディジョージ症候群(DiGeorge syndrome)には口蓋裂、特異的顔貌が認められ、また、疾患遺伝子候補Tbx1が顎顔面頭蓋の発生に関与していることは遺伝子欠損マウスの表現型から明らかなのですが、分子メカニズムの多くについては未解明のままになっています。そのため、本研究課題でTbx1による顎顔面発生制御機構について取り組みたいと考えています。選考委員の先生方、並びに貴財団に、本研究課題に御興味をお持ちいただけたことは、大変励みになっております。貴財団のご支援を活用させていただき、ご期待にそえるよう、全力で取り組んでいきたいと思います。今後ともご支援、ご指導賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
堀越 桃子
理化学研究所 統合生命医科学研究センター
研究テーマ:閉塞性動脈硬化症の原因因子の探索
この度は、貴財団の研究助成に採択いただき、心より感謝申し上げます。 イギリス・オックスフォード大学から帰国し、初めて研究室を立ち上げようとしてから1年と少しが経ちました。 慣れない環境の中、新しい職務と新しい責任に右往左往している時に、このような大変ありがたい研究助成に採択いただいたことは大変な励みになりました。 私は糖尿病を中心とした疾患のゲノム解析から病気の発症メカニズムや予防につながる知見を得ることをテーマとしておりますが、 糖尿病の大血管合併症の一つである閉塞性動脈硬化症に焦点を当てて、その遺伝背景及び原因因子について探索する提案をさせていただきました。 まだまだ若輩者ではありますが、本研究助成を有効に活用させていただき、精一杯研究に精進させていただきたく存じます。
松ア 仁美
筑波大学 生命環境系
研究テーマ:制御配列のヒト化マウスを用いたゲノム刷り込みの研究
この度は、貴財団の平成29年度研究助成金にご採択いただき、心より御礼申し上げます。「ゲノム刷り込み」は、ほ乳類遺伝子の活性化が、それが父親と母親のどちらに由来するのかによって決まり、この調節が不正確だと発生が正常に起こらなくなるという、生命の不思議さを感じずにはいられない興味深い現象です。私どもが、これまでに明らかにした基本メカニズムをもとに、実験手法を応用しながら、ヒト遺伝子の研究へと発展させたいと計画していた折に、ご採択いただけましたことは、大変な励みになります。ご支援にお応えできるよう、精一杯取り組む所存です。
松本 佳則
岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科
研究テーマ:サイトカイン産生、炎症の新たな制御機構の解明
この度、アステラス病態代謝研究会より平成29年度研究助成金を賜り、大変光栄に存じます。トロント大学での5年半に渡る研究留学を終え、平成29年4月に岡山大学に帰任致しました。本助成金を活用させて頂き、トロントで学んだことを更に応用、発展させていきたいと考え、日々の研究活動に取り組んでおります。またその結果として患者様の日常診療に寄与する成果が発信できれば幸いです。最後に、本助成金にて私どもの研究活動をサポート頂くアステラス病態代謝研究会に改めて御礼申し上げます。
水上 進
東北大学 多元物質科学研究所
研究テーマ:機能性分子設計に基づく生体機能の光制御技術の開発
この度は平成29年度の貴財団の研究助成金に採択して頂き、心より御礼申し上げます。私は研究室を立ち上げてまだ二年目の身であり、基礎的な研究環境のセットアップに日々苦心しております。このような研究助成によって大きな後押しを頂いていることを深く感謝するとともに、大きな責任を感じています。これまで蛍光プローブをはじめとするバイオイメージングプローブの開発に携わってまいりましたが、本助成を受けて生体分子の機能制御というこれまでとはやや異なる研究にチャレンジしております。貴財団関係者の方々および選考委員の先生方のご期待に応え、疾患機構の解明や治療法の開発につなげられるよう努力する所存です。
村松 里衣子
大阪大学 大学院医学系研究科
研究テーマ:脳脊髄の組織修復を維持する分子メカニズムの解明
この度は貴財団の研究助成金を賜りまして、心より感謝を申し上げます。私は、脳や脊髄の神経回路を修復させるメカニズム関する研究を行っております。今回応募させていただいた内容は、かなりチャレンジングな計画でしたのが、このような萌芽期の研究に対して御支援いただけるようで、大変有難く感じております。貴重なご支援を活かして、神経回路の修復メカニズムの解明に精進して参りますので、今後もご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
椴山 儀恵
自然科学研究機構 分子科学研究所
研究テーマ:非金属錯体触媒による医薬品構成素子合成法の開発
この度は、平成29年度研究助成金に採択いただき、心から御礼申し上げます。私は、2014年6月より、分子科学研究所にて研究室を主宰する機会をいただき、3年余りが過ぎました。多くの皆さまから多大なるご支援を賜り、新たな研究課題を立ち上げることができました。なかでも、今回、採択いただきました研究課題は、分子科学研究所で得られた研究成果をもとに提案したもので、思い入れのある研究提案のひとつです。採択いただいただき、従来にない非金属錯体触媒の開発をいよいよ本格的に実施できると、大変嬉しく思っております。もとより微力ではございますが、当研究グループの触媒開発が創薬化学の発展に繋がる様、研究室メンバー一同、日々、感謝の気持ちを忘れずに、精進して参ります。今後とも、ご指導ご鞭撻の程、何卒、よろしくお願い申し上げます。
和田 啓
宮崎大学 医学部
研究テーマ:鉄硫黄クラスター生合成を担う超分子複合体の作動機構
この度は、貴財団の研究助成に採択頂き、財団関係の皆様、選考委員会の先生方に心より感謝申し上げます。平成29年4月より新しい研究室を主宰することになった私にとって、貴財団からの支援により研究環境を整えることができました。採択課題は、「生命活動の根本を担う金属補因子」の生合成メカニズムの解明であり、基礎研究に該当します。もちろん、将来的には副作用がゼロの全く新しい抗生剤の創出に寄与できる研究テーマではありますが、この基礎研究のポテンシャルを評価して頂けたことが一番の励みになっております。今後も、生命に関わる基礎研究を真摯に追求することは、創薬という応用にも繋がると信じて、研究活動に邁進してまいります。

2017年度海外留学補助金受領者(敬称略・五十音順)
大瀧 容一
留学直前の日本での所属先:群馬大学 大学院医学系研究科
留学先:テキサス大学サウスウエスタンメディカルセンター

研究テーマ:エクソソームを介した肺小細胞癌転移メカニズムの解明
この度は貴財団の平成29年度海外留学補助金に採択していただき、心より御礼申し上げます。非常に多数の応募者の中から採択していただき大変光栄に存じます。私は、平成29年10月よりアメリカ・ダラスにあるテキサス大学サウスウェスタンメディカルセンターのDr. John Minna Labに留学をさせていただいております。留学先では、当Labで樹立されたものを含む多くの細胞株や、それらのオミックスデータを用いて、基礎研究を行っております。
年齢や学位取得後年数などの留学助成の応募条件が限られている中で、多額を援助していただくことができ、本当に感謝しております。留学中は基礎研究の中にも先を見据えて、最終的には臨床に還元できるような研究をしたいと考えております。また、帰国後も研究を継続・発展させていけるように精進していきたいと考えております。
加賀 麻弥
留学直前の日本での所属先:順天堂大学 大学院医学部医学研究科
留学先:フランス国立保健医学研究機構 イマジン研究所

研究テーマ:ダリエー病/ヘイリーヘイリー病の体内動態の比較研究
海外留学助成金に採択頂き、ありがとうございます。研究留学を夢にしながら、様々なライフイベントを経験し、卒後15年目での挑戦となりました。留学先には、3名の研究者が順に紹介を取り次いでくださる形で縁を得てから、履歴書を計3回、間をおいて送りました。しかし返事はなく、諦めかけましたが、国際学会で直接お会いし道が開きました。今回の選考において、断続的に細々と続けた自分の研究を、多分野で研究される審査員の先生方に評価して頂けたことは、大きな励ましとなっています。20代、30代の研究生活は大切ではありますが、特に女性研究者は年齢にとらわれすぎない柔軟な価値観も時には重要、と思っています。経済効果を期待し難い希少疾患の研究が日本でも進むこと、それらに、患者を直接知る臨床医が積極的に関わっていくことを願っています。渡航中に、研究内容を文化的背景も意識して学び深めたいと思います。
垣内 美和子
留学直前の日本での所属先:東京大学 先端科学技術研究センター
留学先:コロンビア大学

研究テーマ:幹細胞と幹細胞ニッチにおける制御性T細胞の働き
この度は、貴財団の海外留学補助金に採択いただき、誠にありがとうございます。私は消化器内科医というバックグランドから、がんゲノム解析を通じて消化器癌のプロファイリングを行っておりましたが、癌治療応用への様々な障壁も感じていました。そこで、幹細胞や免疫といった新たな知見を得るべく、今回の留学先を決めました。
留学決定から渡航までの時間が短く、補助金は留学後の応募になりましたが、二次選考のWeb会議で選考委員の先生方と直接お話できたことは、異国での日々の生活で忘れがちになる研究へのモチベーションを新たにすることが出来、大変励みになりました。この留学経験を通じて、癌治療に貢献できる研究者となれるよう、さらに精進してまいります。
後藤 容子
留学直前の日本での所属先:京都大学 大学院医学研究科
留学先:スタンフォード大学

研究テーマ:小細胞肺癌の免疫機構と放射線治療抵抗性の病態解明
この度は、貴財団の海外留学補助金に採択いただき、誠にありがとうございます。面接の際には選考委員の先生方から貴重な研究のアドバイスをいただき、また、温かいお言葉をかけてくださり、心より感謝申し上げます。私は放射線治療医として多くの癌患者さんを診る中で、放射線抵抗性メカニズムを解明し、新規の治療法に繋がる研究ができたらと思うようになりました。これまで低酸素と放射線抵抗性メカニズムに関わる基礎研究を行ってまいりましたが、新たな分野に挑戦したいと考え留学を決意しました。留学先の研究室では、小細胞肺癌の免疫機構と放射線治療抵抗性の病態解明を目指して研究を行う予定です。渡米から約4か月が経過しましたが、多くの国からの研究者との交流を通して日々学ぶことが多く、貴財団の支援を得て留学できたことを改めて感謝しています。
この留学の機会を活かして、今後の癌研究に貢献できるよう、最大限努力したいと思います。
田畑 範明
留学直前の日本での所属先:熊本大学 大学院医学教育部 大牟田天領病院
留学先:ボン大学病院、ボン心臓病センター

研究テーマ:低侵襲次世代心血管治療の臨床研究
この度は、貴アステラス病態代謝研究会海外留学補助金にご採択賜り、心より感謝申し上げます。私は、『循環器領域における低侵襲心血管治療』をテーマに臨床研究を続けてきました。私が留学を予定しております独国では、弁膜症分野での低侵襲治療がめざましい発展を遂げております。その最前線の技術を間近に触れ、治療技術を身につけるとともに、研究の中心となって自分自身を磨きたいという希望が強くなり、この度留学を希望するに至りました。帰国後は本邦の研究発展に貢献し、必ず弁膜症低侵襲治療をより質の高いものにすると決意を新たにしております。また、2次選考におきましては、選考委員の先生方より勇気づけられるコメント、ならびに研究のさらなる発展のための貴重なアドバイスまで賜り、この場を借りて感謝申し上げたく存じます。今後も、貴財団の留学助成に採択されたことに相応しい研究成果をあげられるよう日々精進して参りたいと思います。
永島 一樹
留学直前の日本での所属先:東京大学 大学院医学系研究科
留学先:スタンフォード大学

研究テーマ:腸管免疫系を活性化する腸内細菌由来分子の探索
この度は、貴アステラス病態代謝研究会の海外留学補助金に採択していただき心より御礼申し上げます。多数の優れた公募の中から採択されたこと、大変名誉に感じております。これまでは免疫系に関わる遺伝子に変異のあるマウスを解析することで、腸管免疫系が腸内細菌叢に与える影響を研究してきました。留学受け入れ先のラボは微生物学のラボであり、今後はヒト腸内細菌を遺伝的に変異させた菌株を作成することで腸内細菌の免疫系への影響を分子レベルで解明していこうと考えております。宿主-腸内細菌の相互作用を理解することで、腸管や皮膚の疾患の病態解明や創薬開発に繋がるような研究を目指して精進させていただきます。
西賀 雅隆
留学直前の日本での所属先:京都大学 医学部附属病院
留学先:スタンフォード大学 スタンフォード心臓血管研究所

研究テーマ:iPS細胞を用いた化学療法誘発性心毒性の機序解明
この度は、海外留学補助金に採択いただきありがとうございます。私は日本ではノックアウトマウス等を用いた心不全の基礎研究をしていました。こちらでは主に患者由来iPS細胞を用いた病態解明の研究を行う予定です。私の場合、2次面接の際にはすでに渡米していましたので米国からWeb面接を受けました。ちょうど海外での生活および研究のセットアップをしている中、米国からインターネットを介してスムーズに面接を受けることができました。また審査員の先生方からは研究内容に対する質問やコメントだけでなく、留学先での研究生活に対する貴重なアドバイスも頂くことができました。こちらではポスドクが助成金を獲得することに対する評価が日本よりも重視され、留学補助金を獲得ことでより研究がしやすくなると感じています。この機会を活かして、充実した留学になるよう、また科学の進歩に少しでも貢献できるよう努力したいと思います。
平野 満
留学直前の日本での所属先:国立循環器病研究センター研究所
留学先:ユリウスマクシミリアン大学ヴュルツブルク

研究テーマ:アルツハイマー型認知症の分子機構解明と創薬に向けて
この度は貴財団の海外留学助成に採択いただき、心より御礼申し上げます。私はこれまでに、"神経伝達において重要な役割を担うイオンチャネルに着目した神経伝達物質放出機構の解明"や、"放射性同位体元素を標識した化合物を用いた交感神経活性のin vivo可視化技術の開発"などの研究に従事してきました。今回の留学では、アルツハイマー型認知症の分子機構解明を可能とする新規化合物を創出するべく、留学先のケミストと共同して実験を行っていく予定です。この機会を最大限生かし、広く社会に役立つ研究成果をあげられるよう精進して参りたいと思います。二次選考においては、留学中に力を入れて取り組むべき課題点を指摘して頂き、研究のさらなる発展につながるような貴重なアドバイスまで賜り、この場をかりて感謝申し上げたいと存じます。
的場 博亮
留学直前の日本での所属先:東京大学 大学院薬学系研究科
留学先:マックスプランク石炭研究所

研究テーマ:マクロライド系天然物アクレキシマイシンの全合成
この度は、貴財団の海外留学補助金に採択いただきましたことを心より御礼申し上げます。博士課程修了直後の留学を希望しており、これまでの研究業績の面で不安があった私にとって、今後の研究計画や将来に対するビジョンにも重点を置き選考を行う本留学助成制度は大きなチャンスであると思い、申請をいたしました。また、そのような選考基準のもと評価いただけたことは研究者として一歩踏み出す自信につながりました。留学先ではこれまでに引き続き天然物の全合成に携わることになりますが、留学を通じて新たな視点を取り入れることで、より一層の成長に繋げられるよう努めていきたいと思います。
峯岸 薫
留学直前の日本での所属先:横浜市立大学附属市民総合医療センター
留学先:デューク-シンガポール国立大学

研究テーマ:関節リウマチにおける心血管合併症の発症機序解明
この度は、貴財団海外留学補助金に採択していただき心より御礼申し上げます。私は関節リウマチにおける画像診断や生物学的製剤に関する臨床研究を行ってきましたが、関節リウマチの重篤な合併症である心血管疾患の制御を目指した研究を実施したいと考え、Jens Titze先生の研究室への留学を決意いたしました。シンガポールは就労ビザ取得の給与水準が高いため、今回の留学助成なくしては留学を実現できませんでした。2次選考においては、各分野の先生方から大変貴重なご意見をいただき誠に感謝しております。特にNa-MRIという技術を用いた臨床研究を予定しており、今後の関節リウマチの新規治療や予後改善に貢献できるような成果をあげられるよう精進して参りたいと思います。
吉原 正仁
留学直前の日本での所属先:理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター
留学先:カロリンスカ研究所

研究テーマ:新規初期化因子によるヒト初期胚様幹細胞の作製
この度は栄誉ある貴財団の海外留学補助金にご採択いただき、大変光栄に存じます。私は卒後数年間臨床医として勤務しており、学位取得直後の海外留学でしたので、極めて乏しい業績での応募でしたが、数多くの優秀な応募者の方々からご採択いただき、選考委員の先生方に感謝申し上げますとともに、身の引き締まる思いです。二次選考は国際電話での面接でしたが、当日体調を崩してしまい十分な受け応えが出来ず、悔いの残る形となりましたが、ご支援いただきました貴財団事務局の皆様に感謝しております。慣れない環境で物価も高く、妻のストレスは溜まる一方だったと思いますが、本助成により経済面での不安が解消されたのではないかと安堵しております。私は研究者としてはまだまだ未熟ではありますが、日々可能な限り知識・技術を習得し、少しでも留学先の研究室に貢献できるよう、また、帰国後の研究発展に活かせるよう、より一層の精進を重ねて参る所存です。

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