Action on Fistulaは慈善団体であるフィスチュラ基金とアステラスがパートナーとなり実施している泌尿器疾患領域を対象とした取り組みです。ケニアで1,200名以上の産科フィスチュラ*1患者さんの生活を改善することを目標に、2014年に始動しました。

アステラスはフィスチュラ基金に対し、2014年から2017年までの3年間で150万ユーロの資金を提供し、産科フィスチュラ患者さんの生活改善と、ケニア国内で手術による治療を提供できる医師の育成に取り組んできました。

2017年9月時点で、このプログラムによりFIGO(国際産婦人科連合)の定めるグローバル基準を満たすフィスチュラ専門外科医を6名育成してきました。また、フィスチュラ治療ネットワークを確立し、連携する6病院が日常的に手術を提供できる体制を整備しました。これらの結果、当初目標の約2倍にあたる2,300名以上の産科フィスチュラ患者さんが手術によって完治しています。
また本プログラムでは、地域の医療従事者とともに大規模な疾患啓発プログラムも展開し、患者さんが治療を受けるようコミュニティへ働きかけを行ってきました。
2017年5月に、アステラスは、これまでの成果を受けてAction on Fistulaの第二段階として、フィスチュラ基金への支援を2020年まで継続することを決定しました。この新たなプログラムは2017年から2020年までの3年間でさらに2000名の産科フィスチュラ患者さんへ手術を提供し、治療インフラを強化していきます。また、患者さんの社会復帰を支援するサポートグループをケニア全土に構築していく予定です。

*1:産科フィスチュラは膣と直腸、または膀胱との間に形成される孔(あな)で、排泄物が絶えず身体から漏れ出る原因となる疾患です。一般に、救急医療を利用できない状況で数日間にも渡る長い難産により引き起こされます。治療が行われないと、潰瘍や腎疾患、脚部の神経損傷などの慢性的な問題を誘発します。女性は失禁ゆえに社会的に疎外されたり、夫や家族から見捨てられることもあり、その結果、経済的な困窮に至る場合もあります。国連人口基金によればケニアでは年間3,000例の新症例が生じていると推定されています。

Action on Fistulaプログラムの進捗 (2014年5月-2017年9月) 

手術により完治した患者数

2,800名

研修によりフィスチュラ治療の
標準技能認定を取得したケニア人外科医

6名

フィスチュラ治療ネットワークの病院数

6病院

FIGO*1認定の
フィスチュラ治療研修センター

Gynocare Fistula Centerを設立

活動を展開したケニアのカウンティ*2

42カウンティ

コミュニティの健康ボランティア育成数

264名

地域に展開した活動数

8,500以上の活動を実施

フィスチュラの知識を届けた
コミュニティメンバー数

518,300名

*1 FIGO: International Federation of Gynecology and Obstetrics (国際産婦人科連合)
*2ケニアには47のカウンティ(地方行政区)が設置されていて、地方自治を担当しています。カウンティの下にはサブカウンティ、区、村という区画が設置されています。