アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長CEO:畑中 好彦、以下「アステラス製薬」)は、世界アンチ・ドーピング機構(本社:カナダ ケベック州 モントリオール、President:Craig Reedie、以下「WADA」)と、スポーツにおけるドーピングを目的とした医薬品の誤用や乱用の防止に向けた国際的な連携に関する契約を締結しましたのでお知らせします。

ドーピングでは、市販されている医薬品だけでなく、まだそれほど知名度が高くない、あるいは検出が困難な開発段階の化合物が誤用・乱用されることが少なくありません。

この問題に対処するWADAの取り組みを支援するため、アステラス製薬は、ドーピングで乱用される恐れがあるアステラス製薬又はその子会社が単独開発中の化合物を特定し、その検出方法の開発段階において、関連情報をWADAに提供するよう協力します。さらに、アステラス製薬は、乱用を避けるために、臨床試験期間中ドーピングで使用される恐れがある化合物の誤用のリスクを最小限に抑えることにも協力します。

WADAのDirector GeneralであるOlivier Niggliは、次のように述べています。「WADAはドーピングを目的とした医薬品の誤用及び乱用防止のためにアステラス製薬と積極的に協力していきます。本提携はお互いにとって価値があるものです。アステラス製薬は開発中の化合物がドーピングで乱用される恐れがある場合、その情報をWADAに提供します。一方、WADAはアステラス製薬が開発中の化合物を扱っているブラックマーケットの存在を確認した場合にはその情報を提供します。ドーピングがプロスポーツ選手にとどまらず社会全体へ影響を及ぼしているという認識のもと、この提携を行いました。」

また、アステラス製薬の上席執行役員・経営戦略担当である安川 健司は、本提携について次のように述べています。「アステラス製薬では、当社の医薬品が適切な状況で安全かつ効果的に使用されることに全力を尽くしており、ドーピングを目的とした医薬品の誤用を防止するWADAと連携する初の日本企業であることを誇りに思います。ドーピングによりスポーツでのパフォーマンスを高めることは、世界中のスポーツ界及び公的機関により、重大な公衆衛生上の問題とみなされています。製薬会社がこの公衆衛生上重要な懸念に対する取り組みを支援することは、大変重要なことです。」

アステラス製薬は、ドーピング防止に向け、製薬会社及びバイオテクノロジー企業の役割を強化するために、WADA及び国際製薬団体連合会(IFPMA)が近年公表した指針に沿って活動しています。Points to Consider: Identification of Compounds with Potential for Doping Abuse and Sharing of Information with WADA(ドーピング乱用の可能性がある化合物の特定及びWADAとの情報共有)と題された指針には、ドーピングで使用される恐れがある開発段階の化合物が市販される前に、そのリスクを判定する自発的なプロセスの確立に関する成功事例が示されています。

上記の指針は、最新のドーピング手法と闘うために、WADAとIFPMAが2010年7月に署名し、バイオテクノロジー産業協会(BIO)が2011年6月に承認した「スポーツにおけるドーピング防止活動に向けての協力に関する共同宣言」(Joint Declaration on Cooperation in the Fight Against Doping)の延長線上にあります。

アンチ・ドーピングへの取り組みに対するアステラス製薬の考え方についての詳細は、アステラス製薬のホームページをご覧ください。https://www.astellas.com/jp/ja/about/policies-and-position-statements

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