うつ病は「気の持ちよう」や「心の弱さ」などが原因でおこるのではありません。脳内の神経伝達物質の減少によっておこると言われています。
私たちの脳の中では、神経細胞が複雑なネットワークを作って情報をやりとりしています。この情報伝達を仲介するのが神経伝達物質です。神経細胞の先端にあるシナプスから放出された神経伝達物質は、それを受け止める受容体に結合し、情報を伝達します。絶えず行われるこのやりとりから、感情や思考の活動がスムーズに行われます。けれども、何らかの理由で神経伝達物質の行き来する量が減ると、思考や感情が鈍くなり、うつ病への引き金になるというのが現在の標準的な考え方です。つまり、うつ病とは脳のエネルギーが低下してしまう機能的な病気なのです。
また、うつ病を引き起こす誘因はひとつではありません。発病のきっかけは、仕事や家庭などでのストレスや過労、家族や恋人・ペットとの死別や離別、リストラなど生活上の大きな変化など、時には、結婚や出産、家の新築や引っ越し、子どもの進学など周囲からみると喜ばしい出来事が引き金になるケースもうあるのです。うつ病は、その人が持っている性格や生活環境など、いくつかの要素が積み重なって発症すると考えられています。





