花粉症対策で大切なのは「自己防衛」、そうセルフケアです。体の中に花粉がどんどん侵入してくると、いくら治療を続けても症状を抑えることはできません。花粉にふれないこと、花粉を寄せつけないことが、花粉症対策の基本です。
・花粉の飛散量の多い日は外出を控える。
晴れて風が強い日、特に雨の翌日は、花粉がよく飛びます。また、1日のうち花粉の飛散量が多いのは、都市部では12時〜15時頃といわれています。そのため、このような日や時間帯は、外出を控えた方が無難です。どうしても外出しなければならない時は、マスクやメガネ、帽子、マフラーなどを身につけましょう。
・花粉を室内へ持ち込まない。
家の中では、掃除する時以外は窓を締め切り、布団や洗濯物を取り込む際は、よく払って花粉を室内に持ち込まないようにします。掃除はまめにして、室内でも花粉が溜まらないようにします。外出から帰った時は、家に入る前に髪や衣類についた花粉を払い落としましょう。手や目を洗って、うがいをすることも忘れずに。掃除は、掃除機をかけたあとに、ぬれた雑巾で丁寧に拭き掃除をします。
・心身の休養を十分にとる。
心身のストレスはアレルギー症状が出るきっかけとなったり、症状を悪化させたりします。栄養のバランスをよくし、規則正しい生活をして睡眠を十分とり、ストレス解消を心がけましょう。また、喫煙やアルコールは花粉症を悪化させますので控えた方がよいでしょう。
・風邪をひかないようにする。
風邪をひくと目や鼻の粘膜が弱くなり、アレルギーが出やすくなったり、症状が悪化しやすくなったりします。体調管理には注意しましょう。
・薬物療法
花粉症の治療は、アレルギーの原因となる花粉に接触しないようにすることが大切だということはよく知られています。そのためのセルフケアと併せて、薬物療法も花粉症を治療したり、予防したりするうえで重要です。
花粉症は、主に目や鼻に局所的に症状が出る病気なので、点眼薬や点鼻薬といった局所治療薬が効果的です。
・非薬物療法
上記のような薬物療法以外に、花粉症の治療法として、免疫療法(減感作療法)もあります。減感作療法とは、1〜2週に1回、花粉症の原因となる花粉(抗原)の低濃度エキスを微量ずつ皮下注射することによって、抗原に対する免疫力を高め、花粉症の症状が出にくい体質に変えていく、というものです。2〜3年通院して治療を続けなければなりませんが、治療効果が5年以上続き、花粉症が完治する人も少なくありません。
●目の花粉症
・アレルギー性結膜炎の治療
スギ花粉等による季節性のアレルギー性結膜炎では、通常抗アレルギー点眼薬が使用されます。これはアレルギー反応を抑える薬剤で、副作用が少なく安全に使用できると考えられています。花粉の飛ぶ量の多い日や、症状の度合いによって抗アレルギー点眼薬では症状がおさまらない場合は、ステロイド点眼薬を追加します。弱めのタイプのものを1日2〜4回抗アレルギー点眼薬に追加して使用し、症状がおさまれば中止します。ステロイド点眼薬は治療効果が高いのですが、眼科での定期的な検査を受けずに漫然と使用すると副作用が出ることがあるので注意が必要です。
代表的な花粉症であるスギ花粉症のシーズンは2〜4月ですが、花粉が飛び始める2週間前ぐらい(1月下旬あたり)から点眼治療を始めると症状が軽くてすむことが確認されています。
●鼻の花粉症
・アレルギー性鼻炎の治療
代表的な点鼻薬として、肥満細胞から化学物質が放出されるのを抑える抗アレルギー点鼻薬や鼻噴霧用のステロイド剤などがあります。鼻噴霧用のステロイド剤は鼻の粘膜の炎症を改善するのが主な働きで、使用後2〜3日で効果が出ますが、重症の場合は、内服の抗ヒスタミン剤(くしゃみや鼻水を改善する薬)などと併用します。また、血管収縮剤は鼻づまりによく効きますが、逆に鼻閉が悪くなることもあるため、注意が必要です。
アレルギー性鼻炎の場合も、花粉が飛び始める前(1月下旬あたり)に耳鼻科を受診し、症状の現れ方に応じて使用を行うと症状が軽くてすみます。
花粉飛散初期に薬を使用することを「初期療法」あるいは「初期治療」などといい、本格的な花粉シーズンに入ってからも花粉の飛散状況や症状にあわせて治療内容を調節し、治療を継続します。