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消化管(食道・胃・腸)の症状と病気

監修医:杏林大学医学部第三内科学教室教授 高橋 信一 先生

食道や胃、腸などの消化管には、さまざまな不快な症状が起こることがあります。 胃の痛み、胸の痛み、胸やけ、呑酸(どんさん)、げっぷ、のどのつかえ、のどの違和感、胃のもたれ、膨満感、食欲不振、おう吐、腹痛、便秘、下痢、下血など、実にさまざまな症状があります。

このような症状は、消化器の異常が原因で起こることもあれば、それ以外の臓器の異常が原因となって起こることもあります。とくに上腹部には、胃、十二指腸、胆のう、すい臓、肝臓など、さまざまな臓器が集まっていて、痛みの出る場所と、病気を起こしている臓器には深い関係があります。

症状だけから、原因となる病気を正確に突き止めることはできません。病気の見当をつけるためには、痛みのある場所やその程度、症状の出かたなどがとても大切な情報になります。
食道や胃、腸の不快な症状で病院・診療所にかかり、診察を受ける場合には、いつから、どのような時に、どのような症状が起こっているかを詳しく医師に伝えるようにしましょう。

気になる症状をクリックしてください

  • げっぷ
  • 呑酸(すっぱいげっぷ)
  • 吐き気
  • おう吐
  • 吐血
  • のどのつかえ
  • のどの違和感
  • 胸やけ
  • 胸の痛み
  • 右季肋部の痛み
  • みぞおちの痛み
  • 左季肋部の痛み
  • 胃のもたれ感
  • 膨満感
  • 食欲不振
  • 腹部全体の激しい痛み
  • 腹部の痛み
  • 下腹部の痛み
  • 便秘
  • 下痢
  • 下血(便に血がまじる)

胸部の痛み

挿絵

主に、食道や心臓の病気が原因で起こります。
狭心症のような「胸が締め付けられるような痛み」を感じても、心臓に原因となるような病気が見つからないことがあります。このような胸の痛みを訴える方の中には、逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症が原因となっている方がいます。

ただし胸の痛みが、心臓と消化管のどちらの原因によるものかを、自分で判断することは困難です。胸の痛みがあるような時は、早めに医師の検査を受けることが勧められます。

みぞおち(心窩部(しんかぶ))の痛み

みぞおちの付近には、胃、十二指腸、胆のう、すい臓など、痛みが起こりやすい臓器が集まっています。心臓の病気が原因ではなく、みぞおちのあたりの痛みが急激に強くなるような場合には、胃の病気よりも、むしろ胆石症、急性すい炎(暴飲・暴食などで突然起こるすい臓の激しい炎症)などが起こっている可能性があります。また、数時間から数日かけて、痛みが徐々に強くなるような場合には、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、急性胃炎(暴飲暴食、解熱鎮痛薬などによる胃の炎症)などが起こっている可能性があります。

みぞおちの痛みが食後に起こる場合は、胃潰瘍機能性ディスペプシアの可能性が高く、空腹の時に起こる場合は、十二指腸潰瘍になっている可能性があります。

右季肋部(みぎきろくぶ)の痛み

胆のうと肝臓の位置にあたり、主に胆のう炎(胆のうの感染症)や胆石症が原因で起こります。

左季肋部(ひだりきろくぶ)の痛み

すい臓と脾臓の位置にあたり、急性すい炎(暴飲・暴食などで突然起こるすい臓の激しい炎症)、慢性すい炎(慢性的な飲酒などによって起こるすい臓の持続的な炎症)などが原因で起こります。

腹部の痛み

小腸、大腸、腎臓などの位置にあたり、主に急性腸炎(主に細菌の感染によって起こる腸の炎症)、腎臓や尿路の病気が原因で起こります。

下腹部の痛み

大腸、子宮・卵巣、膀胱などの位置にあたり、急性腸炎(主に細菌の感染によって起こる腸の炎症)、虫垂炎(いわゆる盲腸炎、右下腹部痛)、過敏性腸症候群(下痢や便秘を繰り返す病気)や子宮・卵巣、膀胱の病気が原因で起こります。

腹部全体が激しく痛む時

腹部全体が激しく痛む時には、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の穿孔(胃や十二指腸の壁に穴があいた状態)、腹膜炎(腹部の臓器を包む腹膜の炎症)、腸閉塞(腸がつまった状態)など重症の病気が起こっている可能性がありますので、ただちに病院・診療所にかかる必要があります。痛みが徐々に全体に広がった場合でも、最初に痛みを感じた場所が分かると、原因となる病気が特定しやすくなります。

胸やけ

挿絵

上腹部の真ん中、胸のあたりの焼けるような感じ(灼熱感)が、いわゆる「胸やけ」といわれる症状です。胸の痛みや不快感を伴うこともあります。

胸やけの原因で最も多いのは逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症です。

胸やけは、暴飲暴食をした時やストレスを感じた時などにも起こるため、症状が一時的で繰り返さないのであれば、あまり心配する必要はありません。しかし、胸やけが長い時間続いたり、頻繁に繰り返す時は、医師の診察を受けることが勧められます。

げっぷ

食事などと一緒に飲み込んだ空気が、胃に入り、胃の中の圧力が高まって口から出るのが「げっぷ」です。食後のげっぷは、食物と一緒に飲み込んだ空気が出るものなので、とくに心配はありません。

しかし、げっぷが頻繁に出るような場合には、慢性胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの病気で胃の機能が低下していたり、胃の内容物が腸へ送り出されにくくなったりしている可能性がありますので、医師の診察を受けることが勧められます。

呑酸(どんさん:すっぱいげっぷ)

挿絵

胃の内容物が、口の中やのどに戻ってくるような、すっぱいげっぷのことをいいます。これは、食事の後に出るげっぷとは違って、逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症の場合によく起こる症状です。

のどのつかえ

「のどのつかえ」は、医学的には「嚥下困難(えんげこんなん)」といって、食事などを飲みこむのが難しい状態をいいます。ストレスなどによって、一時的に起こるのどのつかえは、とくに心配する必要はありません。

一方、逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症、食道がん、食道のそばに発生した胃がんなどによってのどのつかえが起こることがあります。症状が続いている時には、早めに医師の診察を受けることが勧められます。年をとってくると唾液の量が減るために、食事がのどを通りにくくなり、のどのつかえを感じることがありますが、これはある程度、仕方ないことです。ただ、急にのどのつかえがひどくなったり、変なひっかかりを感じたり、痛みを伴ったりするような時は、医師に相談しましょう。

のどの違和感

のどのイガイガやチクチクする感じ、異物があるような感じ、かゆみ、引っかかり、咳、圧迫感など、「のどの違和感」には、さまざまなものがあります。このような症状は、耳、鼻、のどに原因があって起こることもありますし、ストレスなどでも起こることがあります。また、逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症でも、のどの違和感が起こることもあります。のどの違和感が続き、耳鼻咽喉科で異常が見つからないような時には、医師と相談の上、消化器の検査を受けることが勧められます。

胃のもたれ感、膨満感

胃は、健康な状態では、ゴムのように伸び縮みする弾力性を持っていますが、この弾力性が弱まり、食べ物が胃の中に残っている感じがしたり、胃が重い、胃が張っていると感じたりする状態を胃もたれ感、あるいは膨満感といいます。

胃では、ぜん動運動によって、食べ物と胃酸を混ぜ合わせて消化しやすい形にし、それを十二指腸に送り出していますが、この胃の運動が低下して、消化がスムーズに行われなくなり、胃に食べ物が長くとどまることで、胃のもたれ感が起こります。機能性ディスペプシア胃潰瘍でよくみられる症状です。

食欲不振

食欲不振はさまざまな原因によって起こりますが、急性胃炎や慢性胃炎など、胃を中心とした上部消化管の病気や、ストレスなどがある時に起こりやすくなります。1〜2週間という長期にわたって食欲不振が続き、体重が急に減っていくような場合には胃がんやすい臓がんなどの病気が起こっていることも考えられます。

吐き気

吐き気は、腹部全体の不快感や食欲不振、おう吐しそうな感じなどの不快な感覚で、めまいを伴うこともあります。慢性胃炎や逆流性食道炎などの食道、胃の病気の他に、乗り物酔いや、妊娠、薬の服用などによって起こることもあります。

おう吐

おう吐とは、食べた物を吐くことで、原因として最も多いものは急性胃炎(暴飲暴食、非ステロイド性抗炎症薬などによる胃の炎症)や急性腸炎(主に細菌の感染によって起こる腸の炎症)です。

その他にも、急性虫垂炎(いわゆる盲腸炎)や腹膜炎(腹部の臓器を包む腹膜の炎症)などで腹部に炎症が起こっている場合や、消化管が通過障害(飲食したものが降りていかない状態)を起こすような病気(食道アカラシア、幽門狭窄、腸閉塞など)がある時にも、おう吐が起こります。

吐血

食道や胃、十二指腸の病変のところで出血が起き、吐き気などを伴って口から血を吐くことを「吐血」といいます。

胃や十二指腸潰瘍からの出血の場合には、胃酸の影響で黒っぽくなった血液を吐きますが、食道の病気(食道静脈瘤の破裂、マロリー・ワイス症候群など)によって吐血が起こった時には、真っ赤な血(鮮血)を吐きます。肺結核など肺の病気で吐血(喀血)することもあります。吐血がひどい場合には、血圧が下がって立ちくらみがしたり、頻脈が起こったりすることもあります。

便秘

腸の運動がにぶくなったり、大腸がんといった病気のために腸が狭くなって通りにくくなったりすると、消化物が腸内に長時間留まることになり、その結果、消化物の水分が腸に吸収されすぎて便が硬くなり、便秘が起こります。

検査を行っても腸の粘膜に炎症や潰瘍などの目に見える異常は見つからないものの、腹痛や腹部不快感を伴う下痢や便秘をくり返す「過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)」という病気があります。

下痢

腸の運動が過剰になり、消化物が腸を速く通過したり、食中毒などで腸粘膜からの分泌が増えたりすると、腸が水分を十分に吸収できなくなり、その結果、便が泥状や液状になり、下痢が起こります。

検査を行っても腸の粘膜に炎症や潰瘍などの目に見える異常は見つからないものの、腹痛や腹部不快感を伴う下痢や便秘をくり返す「過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)」という病気があります。

下血

食道や胃、十二指腸、小腸、大腸で出血した血液が、便に混じって出るものを「下血」といいます。食道、胃、十二指腸で出血すると、血液が排泄されるまで時間がかかるので、血液が黒っぽい色に変色し、タール状の便になります。急性胃炎や胃潰瘍などで出血がひどい場合には、下血と合わせて吐血が起こることがあります。また、上腹部の激痛を伴う場合には、胃に穴が開いてしまっている(穿孔)可能性もありますので、すぐに病院・診療所にかかる必要があります。

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