ページ内を移動するためのリンク




ニュースリリース

山之内製薬(旧)

アトルバスタチン(リピトール)に関する学会発表(2004年米国糖尿病学会)

2004年6月9日

アトルバスタチン(リピトール)を服用した糖尿病患者で心臓発作と脳卒中が大幅に減少

2型糖尿病患者を対象としたリピトールの大規模臨床試験、 患者の心血管疾病予防に明らかな有用性が認められ、予定を切り上げて終了

 

■この参考資料について

この資料は、6月6日に、米国糖尿病学会(ADA)で発表された内容を受け、米国ファイザー社が6月7日(米国現地時間)に公表したプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆さまのご参考に供するものです。

 

■高コレステロール血症治療剤アトルバスタチン(リピトール)について

「リピトール」は2000年5月に日本での販売が開始されました。山之内製薬が製造・販売し、ファイザーがコ・プロモーションをしています。本剤の作用機序は、生体内コレステロール合成の律速段階であるHMG-CoA還元酵素を競合的に阻害することで、コレステロールの合成を持続的に抑え、血液中からのLDLコレステロールの取り込みを促進することです。これにより、コレステロール低下作用を発揮し、1日1回10mg投与で平均41%のLDLコレステロール低下、30%の総コレステロール低下を達成できます。 国内の高コレステロール血症患者数が2000万人以上といわれる中で、「リピトール」は、高コレステロール血症治療に大きく貢献すると期待されております。

参考資料

アトルバスタチン(リピトール)を服用した糖尿病患者で 心臓発作と脳卒中が大幅に減少

2型糖尿病患者を対象としたリピトールの大規模臨床試験、 患者の心血管疾患予防に明らかな有用性が認められ、予定を切り上げて終了

 

フロリダ州オーランド、6月7日 ― 米国糖尿病学会(ADA)*1の年次総会において発表されたデータによると、ファイザー社の高コレステロール血症治療剤リピトール(一般名:アトルバスタチンカルシウム水和物)を投与された糖尿病患者において、心臓発作と脳卒中が有意に減少したことが明らかになりました。

CARDS試験*2は心臓病の既往歴がなく、コレステロール値が比較的低い2,800名以上の2型糖尿病患者を対象に、アトルバスタチン1日10mg投与群とプラセボ投与群を比較することにより、スタチン系薬剤の効果を研究するために計画された過去最大規模の試験です。試験の結果、アトルバスタチン投与群では主要な心血管イベント(入院、心臓蘇生、冠動脈再建術などの処置が必要となった心臓発作、脳卒中、胸痛など)が37%減少しました。さらに、アトルバスタチン投与群で脳卒中を発症した患者数はプラセボ投与群と比較して48%減少し、アトルバスタチン投与群における総死亡率はプラセボ投与群と比較して27%低いことが明らかになりました。

CARDS試験はアトルバスタチンによる治療に明らかに有用性が認められたために、4年間の予定であった試験期間を2年短縮して終了しました。CARDSはファイザー社、ロンドン・ユニバーシティー・カレッジ、英国最大の糖尿病関連団体である英国糖尿病協会、および英国保健省の共同研究として英国とアイルランドで開始されました。

アトルバスタチンが患者の心血管イベントに対して明らかに有用性が見られたことを理由に予定よりも早く臨床試験が打ち切られたのはCARDS試験で2度目になります。患者への有用性を理由として早期に打ち切られた最初のアトルバスタチン試験はASCOT-LLA*3です。この試験では、コレステロール値が正常またはやや高めの高血圧症患者に有用性が認められました。

CARDS試験の主任研究員の一人である、アイルランドのユニバーシティー・カレッジ・ダブリンのヘレン・コルフーン教授は次のようにコメントしています。「LDLコレステロール値(いわゆる悪玉コレステロール)が比較的低い場合でも、アトルバスタチン投与により糖尿病患者のコレステロール値を下げれば心血管系疾患に対する劇的な予防効果がもたらされることがCARDS試験で証明されました。また、この試験はアトルバスタチンが患者さんに大きなベネフィットをもたらすことがわかったため、試験を予定より2年も早く終了しました。CARDS試験では、スタチン系の薬剤治療が、多くの糖尿病患者に大変すばらしいベネフィットをもたらすこと、そしてアトルバスタチンが非常に有効で安全性が高いということが改めて立証されました。」

また、ファイザー社のグローバル研究開発担当上級副社長で国際開発担当部門プレジデントのジョセフ・フェツコ博士は次のように述べています。「アトルバスタチンによる治療により、有意な心血管イベント抑制が早期に得られるということはこれまでも数々の証拠によって明らかになっていましたが、CARDS試験のデータもその新たな証拠であり、コレステロール値がやや低めの糖尿病患者においてもアトルバスタチンによる治療に有用性があることが証明されました。」

心血管疾患の主要なリスクファクターである糖尿病患者は、現在世界に約1億7千万人存在すると推定されています。2型糖尿病は世界中で急激に増加していますが、専門家は、その原因が遺伝、肥満、運動不足にあると考えています。

糖尿病患者の多く(約65%)は心臓発作か脳卒中を発症するといわれていますが、この比率は糖尿病を患っていない成人に比べると最大4倍になります。米国糖尿病学会が推奨する治療ガイドラインによると、2型糖尿病の成人はLDLコレステロール値に関係なくスタチン療法の対象とみなされるべきであるとしています。また、ヨーロッパのコレステロールのガイドラインではさらに積極的なコレステロール目標が糖尿病患者向けに設定されています。そして糖尿病患者の治療におけるコレステロール目標値は心臓病の既往歴がある患者と同じであるべきだとしています。

今回の米国糖尿病学会年次総会ではCARDS試験とは別に、AUDIT*4という50カ国で2000名の糖尿病専門医を調査した結果も発表されました。その調査結果の中で医師らは、糖尿病患者の90%が定期的にコレステロール値の検査を受けてはいるものの、コレステロールの治療目標値を実際に達成しているのはそのうち半数に過ぎないと述べています。

全米コレステロール教育プログラム成人治療委員会III*5のガイドラインでは、糖尿病患者も心血管疾患を持つ患者も同様のコレステロール治療目標値を推奨しています。しかしながら、AUDITの調査結果では、医師は、糖尿病患者に対する心血管リスクを必ずしも慢性冠動脈疾患患者に対する心血管リスクと同じように考えていないことが判明しました。

フェツコ博士は「アトルバスタチンのように効果が臨床的に証明された高コレステロール血症治療剤は、糖尿病の患者さんの健康と長寿に不可欠です。」と述べています。

7年前に世界で初めて発売されて以来、アトルバスタチンの効果と安全性は「アトルバスタチン・ランドマーク・プログラム」(これまでで最も広範なスタチンの臨床試験プログラムで、400以上の現在進行中および完了した試験からなり、8万人以上の患者が参加している)を通じて信頼を集めてきています。アトルバスタチンは現在、全世界で7,200万人・年*6の患者に処方されており、世界中の医師と患者さんの間で信頼が確立しています。

 

*1:第64回米国糖尿病学会(American Diabetes Association)年次総会
会期:2004年6月4日〜8日  場所:オーランド(米国) *2:CARDS : Collaborative Atorvastatin Diabetes Studyの略*3:ASCOT-LLA:Anglo-Scandinavian Cardiac Outcomes Trial - Lipid Lowering Armの略*4:AUDIT:Analysis and Understanding of Diabetes and Dyslipidemia: Improving Treatmentの略*5:全米コレステロール教育プログラム成人治療委員会III:NCEP ATPIII: National Cholesterol Education Program III Adult Treatment Panel III

*6:1人の患者が毎日常用量(10mg)1錠を、1年間服薬し続けたと仮定したとき、これまでに延べ7,200万人が服薬した計算になります。

添付資料(PDF111KB)


[ご参考]

●「リピトール」製品概要(日本)

【製品名】 リピトール錠5mg、リピトール錠10r(Lipitor)
【一般名】 アトルバスタチンカルシウム水和物(atorvastatin calcium hydrate)
【効能効果】 高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
【用法用量】
高コレステロール血症
  通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。
家族性高コレステロール血症
  通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。
【製品特性】
(1) 血清総コレステロール低下率30%、LDL-コレステロール低下率41%、と優れた効果を示した。
(2) 1日1回10r投与により、治療目標値へ高い到達率を示す。
(3) 糖尿病・高血圧症・心疾患などの合併症例でも、血清コレステロール値を良好にコントロールできる。
(4) 副作用は8.7%に認められた。
血清総コレステロール値220r/dL未満、LDL-コレステロール値140r/dL未満
【規格包装】
リピトール錠5mg
  100錠(PTP)
  500錠(PTP、バラ)
  1,000錠(PTP)
リピトール錠10mg
  100錠(PTP)
  500錠(PTP、バラ)
  700錠(PTP)
  1,000錠(PTP)
【発売日】 2000年5月11日
【製造発売元】 山之内製薬株式会社
【提携】 ファイザー株式会社

 

以上